2020年7月、これまで原則禁止となっていた中学校へのスマートフォンが持ち込み可能になりました。
これを機に「子どもにスマホを持たせよう」と考えている人も多いのではないでしょうか。
中学生の子どもには、月々の料金が安くなる格安SIMや格安スマホがおすすめです。
この記事では、中学生が初めてスマホを購入するときのポイントやおすすめの格安SIM、スマホを紹介します。
中学生の格安スマホ、格安SIMを選ぶポイント
中学生にスマホを購入するときは、さまざまな観点から適切なスマホやプランを選ぶ必要があります。
基本料金の安さ
基本料金はもちろん安いに越したことはありませんよね。その点格安SIM、格安スマホはキャリアよりも基本料金が安いのでおすすめ。
auやソフトバンクの大手キャリアと比べると、月々約3,000円〜5,000円、中学3年間では10万〜18万円ほどの差が出てくることもあります。
ただし子ども用のスマホの料金は、割引やオプション料金などが加わるため、どれが安いか通常より分かりにくくなっています。
基本的には【基本料金】+【フィルタリングなどのオプション料金】-【家族割などの割引】で計算が可能です。
特に家族がキャリアを使っている場合、子どもだけ安い格安SIMにするか、家族割を使ってキャリアで一緒に契約するかは悩みどころ。
さすがに格安スマホがキャリアよりも高くなることはあまりありませんが、自分のプランに合わせて一度計算してみた方が良いでしょう。
もちろん家族みんなで格安SIMにするのが一番安いので、これを機に乗り換えを検討するというのもありですね。
適切なデータ容量プラン
基本的に、スマホの契約はデータ容量(ネットを使える量)が少ないほど月々の料金が安くなります。
しかし、安いという理由で少ないデータ容量で契約をしてしまうと、すぐに速度制限にかかり使えなくなるため、文句を言われ続けるでしょう。
反対に、データ容量を多くしてしまうと、スマホの使いすぎで勉強やコミュニケーションに支障が出てきてしまいます。
スマホを選ぶ上で、適切なデータ容量プランを決めることはとても大切なことです。
しかし、適切なデータ容量といっても一概には言えず、1人1人違います。通信量1GBで使える容量は以下の通り。
1GBあたり | 1日あたり | ||
LINE | メッセージ | 50万通 | 1.5万通 |
通話 | 55.5時間 | 2時間 | |
ビデオ通話 | 3.5時間 | 7分 | |
100分 | 3~4分 | ||
50分 | 2分 | ||
WEB ページ |
ニュース サイト |
16.5時間 | 30分 |
通販サイト | 1.5時間 | 3分 |
1GBあたり | 1日あたり | ||
動画 | 低画質 | 8.5時間 | 15分 |
標準画質 | 3時間 | 6分 | |
高画質 | 1時間 | 2分 | |
音楽 | 低音質 | 1000曲 | 33曲 |
中音質 | 250曲 | 8曲 | |
高音質 | 160曲 | 5曲 | |
地図 | 検索 | 5.5時間 | 10分 |
カーナビ | 10時間 | 20分 |
どれくらい何を使うのかは契約前に決めておいた方がいいですが、万一プランと実際の使用感が合わない場合は容量を後から変更することも可能です。
ちなみにWiFi環境があればデータ容量は消費しないので、自宅にインターネット回線が接続されている場合は、少ないデータ容量でも問題ありません。
フィルタリング機能、管理のしやすさ
中学生にスマホを持たせる上で、フィルタリング機能や管理のしやすさも大切です。
フィルタリングサービスでは、危険サイトへのアクセスを制限し、インターネット上でのトラブルからお子さんを守ってくれます。
また、法令等により18歳未満は、必ずフィルタリングサービスへ加入し、機器販売時に設定を行わなければなりません。
フィルタリングサービスは、キャリアやアプリによって無料のもの有料のもの、それぞれたくさんの種類があります。
- インターネットの利用状況が見守れる
- サイト閲覧やアプリのインストールを制限
- 居場所が分かる
- 利用時間帯の設定
- 電話発着制限
初めてスマホを持つお子さんが、携帯電話を楽しく安心して利用するために上記のフィルタリングサービスの設定は必要です。
また、どれくらいのデータ容量を利用したかの確認や容量プランの変更、両親のスマホとの支払いとまとめられるので、子どものスマホ管理がしやすくなります。
直接目にするのが難しいスマホだからこそ管理のしやすさが大切です。
中学生向けおすすめ格安スマホ・格安SIM
中学生に持たせるのに適した格安SIMのプランやスマホ端末を紹介します。
中学生向けおすすめ格安SIMプラン
まず、中学生向けおすすめの格安SIMの基本情報を紹介しましょう。
UQモバイル|4段階のフィルタリング機能が無料。節約モードで通信量が多くても安心
テレビCMでよく目にするUQモバイルは、KDDIのサブブランド。速度も非常に安定しているので、使いやすい格安SIMです。
UQモバイルには容量別に3つのプランがあり、最安1,628円で契約が可能です。
プランS (3GB/月) |
プランM (15GB/月) |
プランL (25GB/月) |
|
月額 基本料金 (税込) |
1,628円 | 2,728円 | 3,828円 |
UQモバイルには低速通信に切り替えることでデータ容量を消費しなくなる節約モードもあるため、SNSやネット検索など通信量が多くても、速度制限にかかりにくい点もうれしいですね。(参考:UQモバイルの節約モードとは)
また危険なサイトやアプリから守る「あんしんフィルターfor UQ mobile」は無料で利用できます。
あんしんフィルターfor UQ mobile | |
月額料金 | 無料 |
設定/ アプリダウンロード |
必要 |
主なサービス |
|
子どもの成長に合わせて「小学生」「中学生」「高校生」「高校生プラス」の4段階で制限のレベルの設定や、保護者による遠隔操作で制限内容のカスタマイズが可能です。
Y!mobile|4段階のフィルタリング機能が無料
Y!mobileは、ソフトバンクのサブブランドです。
価格は安くても大手キャリアに劣らない速度と安定性でとても人気となっています。
またY!mobileは、家族割など特典がたくさんあり、とてもお得に利用できます。
プランS (3GB/月) |
プランM (15GB/月) |
プランL (25GB/月) |
|
月額 基本料金 |
2,178円 | 3,278円 | 4,158円 |
家族割 (2回線目以降) 適用時料金 |
990円 | 2,090円 | 2,970円 |
※税込表記
ちなみにY!mobileも、不適切なサイトや有害アプリから守る「あんしんフィルター」が無料で利用できます。
あんしんフィルター | |
月額料金 | 無料 |
設定/ アプリダウンロード |
必要 |
主なサービス |
|
UQモバイル同様「小学生モード」「中学生モード」「高校生モード」「高校生プラスモード」の4段階あり、コンテンツを年齢に応じてまとめて制限できるので安心です。
楽天モバイル|3か月間楽天回線が無料で使い放題。ただしフィルタリングには月330円が必要
楽天モバイルは、2020年4月8日より独自回線で運用する携帯キャリアサービスが開始しました。
新しくなった楽天モバイルの料金は、1つのプランしかありません。
新規で契約した方を対象に、データ使い放題で3か月間月額料金が無料となるキャンペーンを行っていたり、専用アプリで通話をすれば通話料も無料なのでとてもお得です。
Rakuten UN-LIMIT Ⅵ | |
月額基本料金 | 0~1GB:0円 1~3GB:1,078円 3~20GB:2,178円 20GB~:3,278円 |
また、家庭でも外出先でも子どものスマホ利用を見守る安心で便利な「あんしんコントロールby i−フィルター」サービスがあります。
月額330円と月額料金はかかってしまいますが、年齢に合わせたフィルタリング調整ができたり、1日1回利用状況をメールで受け取れたりと、安心してスマホを利用させることができます。
あんしんコントロール by i−フィルター |
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月額料金 | 330円 |
設定/ アプリダウンロード |
必要 |
主なサービス |
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BIGLOBEモバイル|Youtubeなどの通信量がカウントされないエンタメフリーオプションが人気
BIGLOBEモバイルは、月額308円でYouTubeやU−NEXTなどの動画サイトがデータ通信量カウントされず、見放題となる「エンタメフリーオプション」が人気です。
動画サイトだけでなく、音楽や電子書籍などの幅広いアプリにも対応しているため、データ通信量を気にせず楽しめます。
またBIGLOBEモバイルの料金プランは、1GBから30GBまで幅広く用意されているので、ぴったりなプランを選ぶことができます。主な料金プランは以下の通りです。
3GB/月 | 6GB/月 | 12GB/月 | |
月額 基本料金 (税込) |
1,078円 (770円) |
1,320円 (770円) |
1,870円 (1,320円) |
家族割 適用時料金 |
858円 (550円) |
1,120円 (550円) |
1,650円 (1,100円) |
※税込表記
※( )内は6か月特典で割引された料金
BIGLOBEのフィルタリング機能は、アプリ「i−フィルター」を利用します。
月額220円かかりますが、通常のフィルタリング機能に加え、年齢や使い方に合わせて細かくカスタマイズが可能です。
あんしんコントロール by i−フィルター |
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月額料金 | 220円 |
設定/ アプリダウンロード |
必要 |
主なサービス |
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中学生向け格安スマホのおすすめ機種
続いて、中学生向けのおすすめ機種を紹介します。
OPPO A5 2020/OPPO Reno A|コスパ最強スマホ
OPPO Reno AとOPPO A5 2020は、2万円〜3万円台で十分な性能を備えたコスパ最強のスマホです。
OPPO Reno A | OPPO A5 2020 | |
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価格 | 20,000円~30,000円程度 | 15,000円~25,000円程度 |
サイズ | 約158.4×75.4×7.8mm | 約163.6×75.6×9.1mm |
バッテリー | 3,600mAh | 5,000mAh |
CPU | Snapdragon710 オクタコア |
Snapdragon665 オクタコア |
防水/防塵機能 | 対応/対応 | 非対応/対応 |
内臓メモリ | 6GB(RAM)/64GB(ROM)※ | 4GB(RAM)/64GB(ROM) |
カメラ | 外側:1,600万画素+200万画素 内側:2,500万画素 |
外側:1,200万画素+800万画素 内側:1,600漫画素 |
機能 | ・おサイフケータイ ・指紋認証/顔認証 ・ゲームブースト機能 ・DSDV |
・NFC ・指紋認証/顔認証 ・リバース充電 ・DSDV(トリプルスロット) |
※楽天限定モデルはROM128GB
Reno Aの特徴は、防水とおサイフケータイ対応に加えて、ゲームを快適にプレイできるブースト機能が付いていること。
画面をタップしてから実際に反応するまでの時間を高速化する「タッチブースト」や画面のカクカクを抑えて滑らかな描写を可能にする「フレームブースト」など、ゲーム好きな中学生へおすすめです。
おサイフケータイにも対応しており、キャッシュレス決済可能なので、今後ますます需要が高まり役立ちます。
またA5 2020は安さと画面の大きさ、バッテリー容量など実用性を重視したスマホ。
5,000mAhの大容量バッテリーを搭載しているので、学校や部活動が忙しく、なかなか充電できない場合でも1日中たっぷり使用できます。
しかし、A5 2020はNFCは搭載しているものの、おサイフケータイには対応していません。
そのため使う機能に合わせて、待ち受け状態が多いならA5 2020、普段からよく持ち歩きゲームをしたりキャッシュレス決済を使用するという場合はRenoAを選ぶといいでしょう。
AQUOS sense3|バッテリー持ちがいい日本製端末
AQUOS sense3は、信頼のSHARP製。
AQUOS sense3 | |
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価格 | 21,600円~40,000円程度 |
サイズ | 約147×70×8.9mm |
バッテリー | 4,000mAh |
CPU | Snapdragon630 オクタコア |
防水/防塵機能 | 対応/対応 |
内臓メモリ | 4GB(RAM)/64GB(ROM) |
カメラ | 外側:1,200万画素 内側:800万画素 |
機能 | ・おサイフケータイ ・指紋認証/顔認証 |
ノイズの少ないIGZOディスプレイに、水滴がついても快適なタッチ操作が可能な、高い防水機能が付いています。
また、省エネ性能に優れたIGZOとAQUOSスマホ史上最大の4,000mAhバッテリー搭載で、長く使い続けらるので、学校や塾でも充電を気にする必要がありません。
1日1時間程度の使用であれば、充電なしでも1週間の使い続けられるので、主に電話のやりとりしかせず、毎日充電をするのが面倒くさい人や、中国製のOPPOに抵抗があるという人におすすめです。
Rakuten Mini|コンパクト&リーズナブルな楽天モバイルオリジナル端末
Rakuten Miniは、楽天モバイルオリジナルの世界最小、最軽量のスマホです。
RakutenMini | |
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価格 | 18,700円 |
サイズ | 約106.2×53.4×8.6 |
バッテリー | 3,600mAh |
CPU | Snapdragon439 オクタコア |
防水/防塵機能 | 対応/対応 |
内臓メモリ | 3GB(RAM)/32GB(ROM) |
カメラ | 外側:1,600万画素 内側:500万画素 |
機能 | ・おサイフケータイ ・顔認証 ・eSIM |
画面の隅々まで指が届くサイズのため、あらゆる操作を片手だけでできる快適さが魅力となっています。
またカードサイズで、おサイフケータイにも対応しており、通学時の電車移動の決済にとても役立ちます。
しかし、サイズが小さい分電池持ちが良くないので、インターネットなどをあまり使用しない場合や、使い過ぎ予防策としておすすめです。
iPhoneSE(第二世代)/iPhone 8|どうしてもiPhoneが欲しいといわれたら
スマートフォンの中でもとても人気が高いiPhone。憧れからか、iPhoneじゃなきゃ嫌だと子供に言われるケースも多いようです。
1台10万円以上もする最新のiPhoneは中学生に限らず、ほとんどの人にとって十分すぎるスペックの高さで、その分値段も高くなっています。
もしねだられた場合は、なぜiPhoneが欲しいのかという部分をはっきりさせておいた方がいいでしょう。
廉価版であるiPhone SEや、旧世代のiPhone8であれば、手を出しやすい価格帯で、子供に持たせるのに便利な機能もあるためおすすめです。
iPhoneSE(第二世代) | iPhone8 | |
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価格 (税込) |
64GB:49,280円 128GB:54,780円 256GB:66,880円 |
64GB:58,080円程度 128GB:63,580円程度 ※AppleStoreでの販売は終了 |
サイズ | 138.4×67.3×7.3mm | 138.4×67.3×7.3mm |
CPU | A13 Bionic | A11 Bionic |
防水/防塵機能 | 対応/対応 | 対応/対応 |
カメラ | シングル12MP広角 True Toneフラッシュ ポートレートモード |
シングル12MP広角 True Toneフラッシュ |
機能 | ・スクリーンタイム ・指紋認証 ・DSDV(eSIM) |
・スクリーンタイム ・指紋認証 |
iPhoneには、スマホの使用時間が分かるスクリーンタイムや、iPhoneを無くしたときに利用するiPhoneを探すなど、Apple独自の機能もあります。
現在、iPhone7は格安で手に入りますが、今から購入するのはおすすめできません。
というのも、ひとつ前世代のiPhone6はすでにサポートが終了しており、その次に発売されたiPhone7のサポートが終了するのも時間の問題です。
サポートが終了しOSが対応しなくなってしまうと、修理も交換もできなくなる上に、時間が経つごとに使えないアプリが増えたり、最新の環境に対応できず微妙な不具合が発生することもあります。
一方、最新機種のiPhone11や11proは、速度と消費電力が向上するシステムチップの進化や超広角のトリプルカメラなどスペックは高いですが、中学生にはほぼ不要な機能ばかりです。
そのため中学生用のiPhoneなら、値段もお手頃でスペックも充実しているiPhone SE(第二世代)とiPhone8がおすすめです。
スマホの使用時間が分かるスクリーンタイムや、iPhoneを無くしたときに利用するiPhoneを探すなど、Apple独自の機能でスマホ状況を管理しやすくなります。
まとめ|フィルタリング機能できちんと管理制限のできるスマホとプランを選ぼう
中学生ともなると、友人とのコミュニケーションにスマホが必要となり、欲しがる子も多くなってきます。
防犯としての意味も込めて一台あると便利。
しかし何をどれだけ使うのか、相談とルール決めは契約前にきちんとしておかなくてはいけません。
ネットやSNSには危険性もあるのできちんと管理、フィルタリングができるスマホやプランを選ぶようにしましょう。