どんなときもWiFiとTHE WiFiは、CMや広告で見かけることの多いポケットWiFi。
どちらも月3,480円で使用できる無制限プランがありますが、プランや実際の速度には少しずつ違いがあります。
今回は、どんなときもWiFiとTHE WiFiのプランの違いや実効速度、安定性などを比較しました。
※最新情報
どんなときもWiFiは新規受付を終了しました。THE WiFiも、1日4GB制限に変更となっています。
どんなときもWiFiとTHE WiFi(ザ ワイファイ)の基本プラン比較表
まずはどんなときもWiFiとTHE WiFiのプランの内容を確認しましょう。
![]() | ![]() | ||
どんなときも WiFi ![]() | THEWiFi | ||
端末 | ![]() | ![]() | |
プラン | 無制限 | 無制限 | |
月 額 料 金 | 初月 | 3,480円 (日割り) | 3,480円 (日割り) |
1カ月目 以降 | 3,480円 2年目以降3,980円 | 3,480円 | |
初期費用 | 3,000円 | 3,000円 | |
2年総額 | 90,500円 | 90,000円 | |
在庫状況 | なし | あり | |
発送/受取 | 新規受付停止 再開未定 | 1カ月程度 で発送 | |
支払方法 | クレカ 口座振替 | クレカ | |
回線/エリア | ドコモ、au、Softbank | ||
最大速度 | 下り150Mbps、 上り50Mbps 制限時384Kbps | 下り150Mbps、 上り50Mbps 制限時公表なし | |
契約期間 | 2年自動更新 | 最低利用期間2年 | |
解約金 | 19,000円~ 9,500円 | 9,800円 | |
端末返却 | 必要 | 必要 | |
補償 | 月400円 自然故障、破損 全損、水没 | 月300円/500円 自然故障、破損 全損、水没 | |
サービス | いつでも 解約サポート | 公衆WiFi (THE WiFiプラン) | |
キャンペーン | なし | 事務手数料無料 (5/10まで) | |
詳細ページ | 詳細 | 詳細 |
THE WiFiでは上記のプラン(ライトプラン)の他に、街中にある有料の公衆WiFiが利用可能になる「THE WiFiプラン(月3,842円)」もありますが、端末や回線などに違いはないので、今回はライトプランで比較をしていきます。
THE WiFiプランについてはこちらを参考にしてください。

【料金】月額は3,480円で同じ。ただしどんなときもWiFiは2年以降値上がり
どんなときも WiFi | THEWiFi | ||
月 額 料 金 | 初月 | 3,480円 (日割り) | 3,480円 (日割り) |
1カ月目 以降 | 3,480円 2年目以降3,980円 | 3,480円 | |
初期費用 | 3,000円 | 3,000円 | |
2年総額 (25カ月) | 90,500円 | 90,000円 |
どんなときもWiFi
しかし表を見てわかる通り、どんなときもWiFiでは2年目以降3,980円に値上がりします。
それにより月額料金は同じでも2年間使用した総額料金は、THE WiFiの方が500円安くなります。
【端末在庫/発送状況】どんなときもWiFiは在庫不足で受け付け停止中
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どんなときも WiFi ![]() ![]() | THEWiFi | ||
在庫状況 | 停止 | あり | |
発送/受取 | 未定 最短即日発送 | 1カ月 で発送 |
2020年5月現在在庫不足により、どんなときもWiFiは通常であれば即日発送のところを、受付停止としています。
サービスの安定供給の観点から本日4/3より当面、すべての新規お申込み受付を停止させていただくこととなりました。
(引用:どんな時もWiFi公式サイト)
THE WiFiも在庫が少なくなってきているのか、発送には1カ月程度必要となっています。


【回線/エリア】使用回線と通信エリアはどちらも同じ
どんなときも WiFi | THEWiFi | ||
回線/エリア | ドコモ、au、Softbank |
どんなときもWiFiとTHE WiFiは、どちらもクラウドSIMのプランを提供しています。
国内で使用できる回線はドコモ、au、ソフトバンクの3つです。
クラウドSIMとは
物理的なSIMカードを挿入するのではなく、クラウド上でSIMを管理する通信システム。状況に応じて最適な回線を自動的に選んでつなげることができる(自分で任意に回線を選ぶことはできない)。
クラウドSIMの良い点は、通信できるエリアが広いこと。
たとえばauではつながりにくい地域でも、ソフトバンクの回線をつかむことができるといったように、単一の回線よりも対応力に優れています。
実際に様々な場所で使用してみましたが、圏外になったり繋がらないといったことは見られませんでした。


【トリプルキャリア】クラウドSIMの仕組みとは?eSIMとの違いやクラウドSIMのポケットWiFiを使うメリット・デメリット
【速度制限】THE WiFiでは詳しい制限の記載なし
どんなときも WiFi | THEWiFi | ||
プラン | 無制限 | 無制限 | |
制限時 速度 | 384Kbps | 公表なし |
ポケットWiFiやSIMのプランの中には、無制限といいつつ制限がかかったり、そもそも速度が遅く設定されているものがあります。
そうなってくると気になるのは、本当に無制限なのか?制限にかかることはないのか?といった点ですよね。
実際、どんなときもWiFiとTHE WiFiには、WiMAXのポケットWiFiのような「3日10GB制限」はありません。
しかし、いくら無制限とはいえ、制限にかかってしまうケースが少なからずあります。
それぞれ速度制限にかかる際の条件は以下の通り。
どんなときも WiFi | ・違法ダウンロードなどの不正利用または著しくネットワーク を占有するレベルの大容量通信をした場合、通信速度を概ね 384Kbpsに制限する場合がある。 |
THE WiFi | ・違法ダウンロードなどの不正利用または著しくネットワーク を占有するレベルの大容量通信をした場合、速度や通信量を 制限する場合がある。 |
どちらも「〇〇GBまで」という制限を明記しているわけではありませんが、「大容量で使用した場合に制限にかかることがある」といった点で共通しています。
しかしどんなときもWiFiが制限時の速度を384Kbpsと書いているのに対し、THE WiFiは具体的な速度について明記していません。
ただ、そのほかのポケットWiFiを見ても制限時の速度は使い物にならないほど低速なので、THE WiFiだけがその制限を免れているとは考えにくく、かなり低速となってしまうのは変わりないでしょう。
【契約期間】THE WiFiは2年以降解約金なし
どんなときも WiFi | THEWiFi | ||
契約期間 | 2年自動更新 | 最低利用期間2年 | |
解約金 | 1年目19,000円 2年目14,000円 3年目以降9,500円 | 9,800円 | |
端末返却 | 必要 | 必要 |
どんなときもWiFiとTHE WiFiはどちらも2年契約であることに変わりはありません。
ただしTHE WiFiは解約金が安く、2年以降であればいつ解約しても解約金がかからない点で、どんなときもWiFiより勝っています。
更新月を忘れがちな人などが「解約のしやすさ」で選ぶならTHE WiFiの方が安心です。
ただし、どんなときもWiFiには、指定回線に乗り換えることで解約時の違約金が免除される「いつでも解約サポート」というサービスがあります。
固定回線への乗り換えや、その他ポケットWiFiへの乗り換えも視野に入れている人はこちらを利用するというのもひとつの手です。


違約金を負担してもらえるいつでも解約サポートとは?制度があるポケットWiFi・WiMAXの種類や乗り換え先や乗換方法
【ルータースペック】どちらもほぼ同じ
どんなときも WiFi | THEWiFi | ||
端末 | ![]() ![]() | ![]() ![]() | |
サイズ | 127×65.7×14.2mm 151g | ||
バッテリー | 3,500mAh 連続通信時間12時間 | ||
WiFi規格 | IEEE802.11b/g/n | ||
同時接続台数 | 5台 |
どんなときもWiFi
そのためバッテリーや通信速度に違いはありません。
ただしどんなときもWiFiには「Qualcomm製の高品質なチップセットMS8909が搭載」されているという記述があります。
これだけ聞いても何のことかさっぱりですね。
MS8909はローエンド(低価格、低性能)なスマホなどに使われているものなので、最先端の高品質というほどのものではありませんが、スマホほど複雑な機能の無いルーターに挿し込むなら十分な性能であることは確か。
チップは端末を動かす処理速度に関係し、通信の安定性などに影響することもあります。
THE WiFiがどんなチップを利用しているか定かではないため単純な比較は難しいですが、つまり少なくともどんなときもWiFiのチップはそこそこ優秀であると思っておきましょう。
【端末補償】どんなときもWiFiもTHE WiFiも紛失、盗難には非対応
どんなときも WiFi | THEWiFi | ||
補償 | 月400円 自然故障、破損 全損、水没 | 月300円/500円 自然故障、破損 全損、水没 | |
弁済金 | 18,000円 | 12,000円 |
どんなときもWiFiとTHE WiFiにはそれぞれ端末の保証オプションがあります。
どちらもレンタル品で、端末を壊すと弁済金や修理費を支払わなくてはいけないため、不安がある場合は加入しておくのもいいでしょう。
オプション料金はどんなときもWiFiが400円、THE WiFiが500円とどんなときもWiFiの方がお得。THE WiFiには300円のオプションもありますが、そちらは全損や水没には対応していないため、加入する意味は薄いです。
ただし、紛失、盗難など端末そのものがなくなってしまった場合は、どちらも補償を受けることはできないので注意しましょう。
実際に使ってみてどう? 速度や通信容量の比較
プラン内容は似たり寄ったりな「どんなときもWiFi」と「THE WiFi」でしたが、実際に使用してみるとどうなのでしょうか。
速度や使い勝手の面から違いを見ていきましょう。
【速度の実測値】どちらも日常的な使用では問題ない速度が出る
どんなときもWiFiとTHE WiFiを、電波の良い環境で速度計測した結果は以下の通りです。
どんなときも WiFi | THEWiFi | ||
朝9時 | 下り20.3 上り16.3 | 下り20.5 上り20.52 | |
昼12時半 | 下り18.51 上り9.32 | 下り21.5 上り13.7 | |
夕方16時 | 下り27.16 上り30.55 | 下り35.81 上り26.2 | |
夜20時 | 下り21.6 上り15.8 | 下り25.5 上り14.67 |
※下り速度:ダウンロード、受信時の速度、上り速度:アップロード、送信時の速度。単位:Mbps
どんなときもWiFiとTHE WiFiはどちらも約20~30Mbps程度。
下り10Mbps以上の速度があれば、動画を見たりSNSやゲームをするには申し分ないので、どちらを選んでも速さの面では問題ないでしょう。
実際、どんなときもWiFiで標準画質の動画を見ていても特に止まったり、遅かったりということはありませんでした。


10Mbpsって速い?遅い?動画は余裕?どれくらいの速度か目安を詳しく解説
【同時接続台数】5台まで快適に通信ができる
どんなときもWiFiとTHE WiFiの同時接続台数は5台。
5台実際に同時接続した際の速度は以下の通りです(計測時間夕方16時)。
どんなときも WiFi | THE WiFi | ||
1台目 | 下り27.16 上り30.55 | 下り35.81 上り26.2 | |
2台目 | 下り19.9 上り15.4 | 下り31.8 上り10.4 | |
3台目 | 下り21.33 上り15.26 | 下り29.5 上り15.69 | |
4台目 | 下り23.46 上り10.73 | 下り26.3 上り14.8 | |
5台目 | 下り20.12 上り11.6 | 下り28.6 上り18.23 | |
6台目 | 接続不可 | 接続不可 |
※下り速度:ダウンロード、受信時の速度、上り速度:アップロード、送信時の速度。単位:Mbps
どちらも5台まできっちり通信することができました。
ただし、どんなときもWiFiでは何度か測定したうち、下り速度がひと桁になることがあるなど、バラつきが見られました。
重たいデータを送信するときなどは、念のため接続台数を減らしておくのが無難でしょう。
【通信安定性】どんなときもWiFiは通信障害が発生中
ポケットWiFiで速度と同じくらい大切なのが、通信の安定性です。
特にどんなときもWiFi
これは現状どのクラウドSIMにも言えることで、低速の回線(主にドコモの格安SIMの回線)をつかんでしまうことが原因です。
低速回線をつかむと1Mbps以下になってしまうため、通信にストレスを感じる状態になってしまいます。
ただし、万が一低速回線をつかんでしまっても、再起動させれば別の回線をつかみ直してくれます。
再起動が面倒だという場合は、場所に応じて回線が変わるクラウドSIMよりも、ギガゴリWiFiなどのSoftbankなどの単一回線のポケットWiFiやSIMの方がいいでしょう。
またどんなときもWiFiでは2020年2月末から通信障害があり、速度低下や通信の途切れといった不具合が多発しました。
現在も回線の一部では復旧されておらず、返金対応などが行われています。
完全復旧は2020年4月上旬を予定しているため、今焦って契約するのではなく、少し様子を見た方がいいでしょう。
ちなみにTHE WiFiには以下の記載があります。
他社類似サービスと同様の通信トラブルが発生することはございません。「THE WiFi」で提供しております端末機器(U2s)と同型の端末機器を使用した他社類似サービスにおいて通信トラブルが発生しているとの情報やお問い合わせをいただいておりますが、「THE WiFi」では専用の回線を使用しております。
(引用:THE WiFi公式サイト)
ネットワーク回線で通信している以上、通信障害が絶対にない、とは言い切れませんが、少なくとも「どんなときもWiFiで通信障害が起きているからTHE WiFiも」ということにはならないようなので、そこは安心ですね。

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どんなときもWiFi、限界突破WiFiが遅い原因はRakuten mobile回線(楽天回線)かも。他のトリプルキャリア(めっちゃWiFi)も要注意!
【通信容量】どちらも1日10GB以上は使えた
前述した通り、どんなときもWiFiとTHE WiFiには「3日10GB」などの速度制限がありません。
これはまったく制限にかからないわけではなく、どちらも「違法ダウンロードなどの不正利用または著しくネットワークを占有するレベルの大容量通信をした場合」に制限がかかると明記されています。
実際にどれだけ使えば制限にかかるのか試してみた結果、どんなときもWiFiでは月200GB以上、THE WiFiでは1日10GB以上(ひと月の通信容量は検証中)は制限にかからず使用することが確認できました。
ただ極端な話、同じ200GBでも、「1日に200GB使用し、その他の日は使用しない」という使い方では、ネットワークにかける負荷が異なるため、速度制限にかかる可能性が高まります。
無理な使い方は禁物です。


ポケットWiFiの無制限は嘘!?無制限を謳っているクラウドSIMのWiFiにも制限がかかる場合はあるので要注意
【ルーターの使用感】どちらも変わりなし
どんなときもWiFiとTHE WiFiのルーターは名前が異なりますが、どちらもuCloudlink製のU2sという端末です。
そのためバッテリーの持ち時間等には双方違いはありませんでした(使用し始めてから日が浅く、ばってりーがまだ劣化していないということもありますが)。
また、以前どんなときもWiFiとめっちゃWiFi(同じU2s端末)を比較した際は、起動にかかる時間がどんなときもWiFiが短かったのですが、今回THE WiFiと比較したところ起動、接続にかかる時間に差はありませんでした。
ただしU2s端末には画面がなく、電池の残量の%表示がなく点灯するランプの個数でしか把握できない点や、通信量をわざわざブラウザで確認しなければならない点が不便です。
そこは個人の好みの部分なので参考までに。
【サポート】どんなときもWiFiのサポートは現在混雑中
どんなときもWiFiでは、マイページ、問い合わせフォームはもちろんのこと、チャットやTwitterなどでもサポートを受け付けています。
ただし、どんなときもWiFiは通信障害の関係で現在サポートが混雑中。
なかなか電話がつながらなかったり、メールの返事が来ない状態が続いてしまっています。
せっかくフォームがあっても機能していなければ意味がありません。
対するTHE WiFiは公式サイトには問い合わせフォーム等はないものの、端末とともに届く説明書にサポートセンターの連絡先が書いてあり、きちんと連絡を取ることができます。
サポート面からみても、どんなときもWiFiは少し様子を見た方がよさそうですね。
【まとめ】どんなときもWiFiは、現在問題発生中。契約するならTHE WiFiが無難。
どんなときもWiFiとTHE WiFiは基本的な月額料金は同じ。
またどちらも無制限のプランのため、通信量が月200GBを超える場合でも安心して利用が可能です。
- 【どんなときもWiFiがおすすめ】
- 2年以内に固定回線への乗り換えを考えている人
- 口座振替でクラウドSIMのポケットWiFiを使いたい人
- 【THE WiFiがおすすめ】
- 解約月を忘れがちな人
- 2年以上利用する人
- 今すぐポケットWiFiを使いたい人
しかし、2年使用した後の料金はどんなときもWiFiの方が500円高くなるため、2年以降も継続して利用するのであればTHE WiFiがいいでしょう。
