ドコモ、au、Softbankなどのキャリアでタブレットを契約しようとすると、ただでさえ高いスマホの料金にさらにタブレットの分まで加わって、通信費が大変なことになってしまいますよね。
iPadなどのタブレットは格安SIMをうまく使うことで、月々の通信費をかなり節約できます。
格安SIMをiPadで使う条件や、タブレットにおすすめの格安SIMプランなどを紹介します。

格安SIMってiPadでも使える?
格安SIMはiPadなどのタブレット端末に挿して利用することが可能です。
ただしすべてのiPadで使えるわけではないので、まずは格安SIMを使うことのできる条件を確認しましょう。
iPadを格安SIMで使うための条件
格安SIMを使うことのできるiPadの条件は以下の二つです。
- セルラーモデル
- SIMフリー/SIMロック解除済もしくは同一回線SIMを使用
iPadはWiFiモデルではなくCellular(セルラー)モデルを選ぶ
iPadはProやminiなど大きさや容量の違いの他に、通信の方法が2種類あります。
格安SIMを挿して利用したい場合は「セルラーモデル」のiPadを選ばなくてはいけません。
というのも「WiFiモデル」にはそもそもSIMを挿すスロットがないため、WiFiにつなげないと通信ができないのです。
ただしセルラーモデルのiPadは「WiFiモデル」よりも端末代が高くなるため新しく購入する場合は注意しましょう。
セルラー | WiFi | |
iPad Pro | 111,980円~ | 93,280円~ |
iPad Air | 87,780円~ | 69,080円~ |
iPad | 54,780円~ | 38,280円~ |
iPad mini | 66,880円~ | 50,380円~ |
※税込表記
ちなみに自分の持っているiPadがどちらかわからない場合は端末の側面を確認してみましょう。
SIMのスロットがあればセルラーモデルになります。
SIMフリー、SIMロック解除されているiPadか同一回線のSIMを選ぶ
もしキャリアで購入したiPadを利用する際は注意が必要です。
キャリアでは自社回線以外の回線では通信ができないようにロックをかけていて、これを「SIMロック」といいます。
もしSoftbankで購入した端末にauのSIMを挿そうとしても使用することができません。
その場合、各キャリアのショップに端末を持ち込むと、ロックを簡単に解除してくれます。
格安SIMはそれぞれドコモ、au、Softbankのいずれかの回線を借りて通信を行っているので、同系列の回線を使用する場合はそのままでも使用可能です。
違う系列の回線を使用したい場合はロックを解除するといいでしょう。
ただし複数の回線を提供している格安SIMは、回線ごとに価格が違う場合があります。
iPadを新しく購入するのであれば、SIMフリー(ロックが元からかかっていない状態のもの)を選んでおくと、SIMを選ぶ際に面倒がなくておすすめです。
セルラーモデルのiPadを購入する方法
iPadを購入するには以下の方法があります。
- AppleStore/公式サイト
- キャリアのショップ/オンラインショップ
- Amazonや楽天など
- 家電量販店
- 中古ショップ
このうちセルラーモデルを購入するのにおすすめなのはAppleStore/公式サイトです。
というのも、それ以外の場所での購入には多かれ少なかれデメリットがあります。
デメリット | |
キャリア ショップ |
・割高なキャリアのプランで契約しなければならない ・SIMロックがかかっている |
Amazon 楽天 |
・セルラータイプの取り扱いが少ない ・信頼できる販売元か見極める必要がある |
家電量販店 | ・セルラータイプの取り扱いが少ない ・携帯ショップだとSIMとセットの購入しかできない |
中古ショップ | ・赤ロムの可能性がある ・アクティベーションロックにより利用ができないことがある |
しかし中古での購入は公式の商品よりも安く手に入れられるというメリットがあるのも事実です。
できれば安い中古品がいいという場合は、実際に手に取って確認をしたり赤ロム保証のある店舗を選ぶようにしましょう。

赤ロムと白ロムの違いとは?中古スマホやルーター購入時の確認事項や気を付けること
またApple製品は新古品を「Apple認定整備済製品」として公式価格より安く販売していることがあります。
入荷状況などは運次第となりますが、ほぼ新品と変わりなく、メーカー保証も受けられる端末を少しお得にゲットできるので狙ってみるのもありでしょう。
iPadにおすすめの格安SIMプラン
格安SIMはたくさんありすぎてよくわからない、という人のためにおすすめのiPadで使いやすいおすすめSIMのプランや選び方をまとめました。
データSIMのプランを詳しく知りたいという人はこちらの記事も参考にしてください。

格安データSIMで料金が最も安いMVNOはどれ?3GB以内、10GB以内、20GB以内でそれぞれ紹介
格安SIMの選び方
格安SIMはさまざまな事業者(MVNO)で提供されていますが、価格よりもまずは自分の使い方に合わせたプランを選ぶことが重要です。
まずは以下の点をチェックし、適したプランをピックアップしてから、その中で安いSIMを選ぶと失敗しないでしょう。
- 通信容量
- 回線速度
- 回線の種類
- 通話、SMSの有無
チェックポイント1|通信容量-少ないと通信制限になることも
格安SIMは月に通信できる容量により月額料金が異なります。
使い方に合った容量で契約しないと、無駄に高い料金がかかってしまったり、逆に足りずにすぐ通信制限にかかってしまうなんてことも。
まずは自分の想定している使い方から月のだいたいの使用量を割り出しておきましょう。
ちなみに1GBでできることは以下の通り。
LINEトーク | 約50万回 | Google Map | 約5時間 |
LINE音声通話 | 約50時間 | 電子コミック | 約30冊 |
LINEビデオ通話 | 約4時間 | 電子雑誌 | 約10冊 |
約2時間 | Youtube(低) | 約8時間 | |
Instagram |
約1時間 | Youtube(標準) | 約3時間 |
通話や地図アプリでの使用がメインなら利用頻度にもよりますが1~5GBもあれば十分でしょう。
一方画像や動画を見たり、ゲームをプレイするなら5GB~10GB以上は欲しいところです。
特に動画は画質が良くなるほど、通信量が多くなってしまいます。
タブレットはスマホに比べ画面が大きいので、低画質だとあらさが目立ってしまうこともあり、通信量がかさみがちな点に気を付けましょう。

1GB(1ギガ)って何ができるの?動画やSNS、音楽、ゲームの通信量がどれくらいか目安を調査!
チェックポイント2|回線速度-通勤中、昼休み、夜は遅くなりやすいので注意
格安SIMはキャリアの回線を一部レンタルして通信を行っています。
そのため利用者の数に対して回線が足りていないなかったり、整備がされていないと、速度が遅くなってしまいがちです。
特に料金だけで格安SIMを決めると、使い物にならないくらい遅いなどといったケースもあるため注意しなくてはいけません。
回線が混雑する時間帯は朝の通勤通学時、昼休み、夜とだいたい決まっています。
その間の利用が頻繁な場合は特に速度重視のSIMを選んだ方がいいでしょう。
Y!mobileやUQmobileはそれぞれSoftbankやauのサブブランドのため、他の格安SIMよりも速度が出やすいです。
チェックポイント3|回線の種類-SIMロックを解除していない場合は注意
格安SIMではドコモ、au、Softbankのいずれかの回線を使って、4GLTE通信を行います。
端末にSIMロックがかかったままの状態の場合は、対応している回線以外のSIMを契約してしまうと使用することができません。
特にSoftbank回線の格安SIMは提供しているMVNOが少ないので注意しましょう。
使用回線 | MVNO |
docomo | OCNモバイルONE/mineo/IIJmio /イオンモバイル/BIGLOBEモバイル |
au | UQモバイル/mineo/IIJmio /イオンモバイル /BIGLOBEモバイル |
SoftBank | Y!mobile/スマモバ/mineo |
チェックポイント4|通話、SMSの有無-データ通信SIMが安くておすすめ
格安SIMには大きく分けて2種類、「通話SIM」「データ通信SIM」があります。
通話SIMではスマホのように電話番号で電話をすることができる代わり、月額料金が高くなります。
現在はLINEなどの無料通話アプリが広く普及しているため、タブレットに電話番号をつける必要はないでしょう。
その場合、通話のできない「データSIM」を選ぶことになりますが、データSIMはさらにSMS(ショートメッセージサービス)の有無が選べます。
SMSは電話番号を使って短いメッセージを送るサービスですが、現在は登録、認証の際に使われることが多いです。
SMSありと無しとでは月額で100~300円程度差があるので、タブレットとは別に電話番号のあるスマホを持っている場合はSMSは無しを選ぶといいでしょう。
おすすめ格安SIMプラン
ではここから、iPadに合わせるのにおすすめの人気大容量データSIMを紹介していきます。

Chat WiFi | IIJmio | mineo | ||
容量 | 20GB 50GB 100GB |
20GB | 20GB | |
料金 |
20GB | 2,100円 | 1,950円 | 1,925円 |
50GB | 3,180円 | – | – | |
100GB | 3,278円 | – | – | |
無制限 | – | – | – | |
回線 | ドコモ ソフトバンク |
ドコモ au |
ドコモ au ソフトバンク |
|
契約期間 |
1年orなし | なし | なし | |
初期費用 | 3,300円 | 3,300円 | 3,300円 |
Chat WiFi
Chat WiFi | |
容量・料金 | 【1年契約】 20GB:2,100円 50GB:3,180円 100GB:3,278円 【契約期間なし】 20GB:2,300円 50GB:3,480円 100GB:3,520円 |
回線 | 20GB:ドコモ 50GB・100GB:ソフトバンク |
契約期間 | 1年orなし |
中途解約金 | 3,300円 |
- 100GB・50GBプランが安く大容量ならこれ!
- 20GBプランは他社の方が安い
- 契約期間なしのプランでも料金差は少ない
Chat WiFiは大容量データSIMの中で最もおすすめのサービス。
100GB・500GBが安く、大容量使いたいという人にとっても一番おすすめであると言えるでしょう。
契約期間は1年と縛りなしを選ぶことができます。
ただ1年契約でも中途解約金は3,300円しかかからないし、逆に縛りなしでもそこまで大きく料金があがるわけではありません。どちらが得ということはないので、目的にあったものを選ぶのが良いでしょう。
IIJmio
IIJmio | |
容量・料金 | 20GB:1,950円 |
回線 | ドコモ・auのうちいずれかを選択 |
契約期間 | なし |
中途解約金 | なし |
- 20GBが格安で使える
- 契約期間なし
- データ繰越可
- 音声通話可のプランもあり
IIJmioは音声通話付きのSIMをメインと扱っている格安SIMですが、20GBのデータ通信のみ使える大容量データSIMとして利用することも可能です。
20GBとしてはかなり安く2,000円を切る料金で、格安SIMとしても非常に評判が良いという特徴を持っています。
mineo
mineo | |
容量・料金 | 20GB:1,925円 |
回線 | ドコモ・au、ソフトバンクの うちいずれかを選択 |
契約期間 | なし |
中途解約金 |
- 20GBプラン最安
- 契約期間なし
- データ繰り越し可
- 音声通話可のプランもあり
mineoも音声通話付きのSIMをメインと扱っている格安SIMですが、20GBのデータ通信のみ使える大容量データSIMとして利用することも可能です。
20GB使えるデータSIMとしては最安で、データが余った場合は翌月に繰り越すこともできます。
iPadをセットで購入できるMVNOはある?
キャリアのようにiPadの端末とSIMをセットで購入し、支払いをまとめたいという人も多いと思いますが、残念ながら2021年3月時点で、iPadと格安SIMをセットで販売しているMVNOは見つけられませんでした。
しかし、今後サービスを提供する可能性はありますし、iPad以外のタブレット端末であればセットで取り扱いをしているMVNOもあります。
ただしMVNOでは基本的に型落ちした端末しか取り扱っていないため、最新機種が欲しい場合は前述した通り、公式ストアなどで購入しましょう。
キャリアで契約するのとどれくらい違う?
キャリアの場合、一般的には、スマホで契約しているプランを共有して使う「データシェア」を提案されることが多いです。
月々の通信量をスマホとまとめて計算できるのがメリットですが、データシェアプランに加入したからといって使用できる容量が増えるわけではありません。
データシェアプランの料金は以下の通り。
データシェア月額料金 (税込) |
|
ドコモ | 1,100円 |
au | 1,100円 |
Softbank | 1,078円 |
毎月スマホの通信量を余らせてしまう場合はいいかもしれませんが、月額1,100円あれば格安SIMなら3GBは使用できます。
月の通信量に余剰がなく通信制限を気にしながら利用している場合は、たとえ現状キャリアのスマホを使っていても、iPadは別に格安SIMを利用した方がいいでしょう。
大容量のSIMを契約するなら、ポケットWiFiを使うという手も
iPadにSIMを差して使うというパターンもありですが、iPadにはSIMをささず、ポケットWiFiを持つという方法もありです。
1台持っているだけでスマホとタブレット、どっちの通信も常時行うことができますからスマホのプランも容量を最小にすることができるので、通信費はかなり抑えることができます。
たとえばスマホはOCNモバイルONEの音声通話SIM(月0.5GB/550円)、ポケットWiFiはGMOとくとくBBWiMAX(上限なしで3,784円、キャッシュバックあり)とすれば、4000円ちょっとでスマホもiPadも容量を気にせずいつでも使うことができるのでかなり安いです。
ルーターを持ち歩かなければならないデメリットはありますが、スマホ1台分くらいの荷物が気にならないという人にはこちらをおすすめします。

iPad+格安SIMのおすすめ運用方法
iPadと格安SIMを組み合わせた場合のおすすめの使い方について紹介します。
カーナビとして使用するなら1~3GBで十分
格安SIMとタブレットの組み合わせで人気なのがカーナビとしての利用です。
GoogleMapは通信量が少なく、1GBで300時間ほど利用することができます。
毎日2時間程度カーナビを使っても月60時間なのでおつりがきますね。
他に店の検索機能を利用したりすることを考えても、3GBあれば十分でしょう。
ただし、動画などを見る場合はかなり通信量を消費してしまいます。
小さい容量のプランで契約する場合は自宅の固定回線などであらかじめ動画をダウンロードしておくか、BIGLOBEモバイルのエンタメフリーオプションを利用するのがおすすめ。
動画以外だとSpotifyなどの音楽ストリーミングサービスも通信量が意外と大きいので要注意です。
通勤、通学中にゲームや動画、電子書籍を楽しむ
タブレットはスマホよりも画面が大きいため、ゲームや動画などを楽しむという人も多いです。
特に雑誌や漫画、小説などの電子書籍は文字が読みやすい分タブレットの方が使いやすいでしょう。
カラーページの多い雑誌は1冊50~300MB前後、漫画は1冊50~100MB、小説が1~30MBあたりの通信量となっています。
雑誌の場合はあらかじめダウンロードしておく方がいいかもしれませんが、テキストの多い小説やページが白黒の漫画は通信量が少ないため、外出先でも気軽に読むことができますね。
ゲームはアプリによって通信量が異なります。
パズドラやツムツムといった1時間使っても1~3MBしか消費しないものもあれば、PUBGモバイルやグラブルのように100MB以上必要なものも。
ゲームを多く楽しみたい場合は対象ゲームの通信量を90%カットするLINKSMATEのカウントフリーオプションを使うのがおすすめです。
子どもの気をそらすために持ち歩くという人も
お店や遊園地などで待ち時間が長い時に、子どもとタブレットを使うという人は多いでしょう。
しかし移動中など、毎回都合よくフリーWiFiのある場所にいるとも限りません。
そういった予期せぬ場合にも、iPadに格安SIMを入れておくと常時通信が可能です。
知育アプリやお絵描きアプリがあると、より楽しく時間をつぶせます。
高齢者には大きい画面がうれしい!Facetimeでビデオ通話も
スマホの画面では小さすぎて文字が読みにくいというシニア層にもタブレットは人気。
iPadにはデータ通信でビデオ通話ができるfacetimeのアプリが搭載されているため、割高な通話SIMを利用するよりお得です。
(画像引用:Apple公式サイト)
またLINEやSkypeといった無料通話アプリでもビデオ通話を行うことができます。
中でもLINEモバイルではLINEのトークや通話の通信量が消費されない「カウントフリー」が標準装備されているため、そちらを使うのもおすすめです。
結論:iPadと格安SIMは相性抜群!大容量使うならポケットWiFiの方がお得な場合も
iPadで格安SIMを使うなら、まずはiPadが「セルラーモデルであること」、「SIMフリーもしくはSIMロックが解除されている状態であること」を確認しましょう。
格安SIMの種類はたくさんありますが、データ容量、回線、速度、通話やSMSの有無から最適なプランを選ぶのが大切です。
料金だけを見て選ぶと、速度が著しく遅かったり、容量が足りなくなってしまったりするため、どういった用途で使うのかあらかじめ思い描いておくといいですね。
特におすすめの格安SIMは以下の通り。
- IIJmio、mine→20GB以内の場合におすすめ
- ChatWiFi→50GB・100GBの場合におすすめ
通話機能をもたないデータ通信のみのプランはこちらの記事も参考にしてください。
