キャリアのプランよりお得にネットができるとあって最近需要が増えている格安SIM。
見ると1~7GBの利用者が多いようですが、タブレットにテザリングをしたり、動画を見たりしていたらつい容量がかさんでしまうという人も中にはいるのではないでしょうか。
今回は格安SIMでもキャリアのように大容量で利用したいという人のために、格安SIMの大容量プランをまとめました。


2種類の格安SIMについて
まず知っておきたいのが格安SIMには2種類あるという点です。
- 音声通話SIM・・・音声通話・データ通信ともに可能なSIM
- データ通信SIM・・・データ通信専用のSIM、音声通話やSMS送信はできない
それぞれ以下の特徴を持っています。
音声通話SIM
格安SIMとして多く知れ渡っているのがこの音声通話SIMでしょう。
スマホとしてドコモやソフトバンク、auといったキャリアと同じように使える一方で、かなり安い料金で使えることで広く使われているSIMです。
回線は基本的にMVNOと呼ばれるもので、キャリアから借り受けた回線で通信を行います。その為、非常に低価格である反面、キャリアに比べると通信速度が遅い傾向にあります。
ただそうはいっても高画質の動画でも問題なく見ることができるレベルなので、そこまで心配する必要はないでしょう。
また最近はドコモやソフトバンクといったキャリア自体がメインブランドとは別に格安プランとして大容量のサービスを安く提供しています(ahamoやLINEMOなど)。
これらはMVNOタイプに比べると若干料金が高いものの、通信速度がMVNOタイプのものより優れているという特徴を持っています。
なお音声通話SIMが対応しているSIMは最大20GBまでとなっており、それ以上を選ぶ場合は後述するデータSIMから選ぶ必要があります。
データSIM
データSIMはデータ通信に特化した格安SIMです。
音声通話SIMよりもさらに安く、そして最大100GBまでの大容量を取り扱っているという特徴を持っています。
音声通話やSMSは送信を行うことはできません。その為、スマホとして使うならデュアルSIMとして少ない容量の音声通話SIMと組み合わせて使うか、WiFiルーターに挿してモバイルWiFiとして使う必要がります。
回線は20GBまでだと音声通話SIM同様にMVNOタイプ(キャリアの回線を借り受けて通信)ですが、50GBだと再販型SIMと呼ばれるタイプのものを使って通信を行います。
再販型SIMはキャリアが用意したSIMを、キャリアの設備をそのまま使って通信するタイプなので、MVNOタイプよりも速度面が優れているというメリットがあります。
なお、データ通信SIMを取り扱っている会社にはIIJmioやmineoといった音声通話SIMが取り扱っているところもありますが、Chat WiFiなどのようにデータSIM専用のところもあります。
大容量格安SIM料金比較(20GB〜50GB)
では音声通話SIMとデータ通信SIMに分けて他社と料金比較をした結果をみていきましょう。
音声通話SIMの料金比較
容量 | 音声通話 プラン |
タイプ | 詳細 | |
IIJmio | 20GB | 2,000円 | MVNO | 詳細 |
mineo | 20GB | 2,178円 | MVNO | 詳細 |
ahamo | 20GB | 2,971円 (5分定額通話込み) |
キャリア | 詳細 |
LINEMO |
20GB | 2,728円 (特典有り) |
キャリア | 詳細 |
povo | 20GB | 2,700円 | キャリア | 詳細 |
UQ モバイル |
25GB | 3,828円 | サブブランド | 詳細 |
25GB | 4,158円 | サブブランド | 詳細 | |
楽天 モバイル |
無制限 | ~20GB:2,178円 20GB~:3,278円 |
楽天 | 詳細 |
音声データSIMの容量は基本的に20〜25GBですが、楽天モバイルについては20GBを超えて無制限まで使うことができます。
ただ楽天モバイルの場合は回線が楽天回線。ドコモ、au、ソフトバンクといったキャリアに比べるとエリアがかなり狭いという欠点があります(MVNOタイプはキャリアに準じたエリアなので広い)。
田舎だけでなく、都心であっても電波が弱いところ・届かないところがあったり、建物内や地下なんかは特に繋がらない場合もあるので注意が必要です。ただ月5GBまではau回線を使えるようになっているので、圏外になることはほぼありません。
料金を見るとIIJmioやmineoといったMVNOタイプがやはり安くなっています。特にIIJmioは最安の2,000円/20GBとなっているのでコスパで選ぶならおすすめです。
通信品質にこだわりたいなら、ahamo、LINEMO、povoなどキャリアタイプを選ぶのが良いでしょう。この中ではLINEMOが特典(PayPay10,000円分キャッシュバックなど)があるのでおすすめです。
データ通信SIMの料金比較
容量 | データ専用 プラン |
タイプ | 詳細 | |
IIJmio | 20GB | 1,950円 | MVNO | 詳細 |
mineo | 20GB | 1,925円 | MVNO | 詳細 |
Chat WiFi |
20GB | 2,100円 | MVNO | 詳細 |
50GB | 3,180円 | 再販型 | ||
FUJIWifi |
20GB | 1,999円 | MVNO | 詳細 |
50GB | 2,570円 (在庫なし) |
再販型 | ||
nomado SIM |
50GB | 3,520円 | 再販型 | 詳細 |
データSIMは20GBと50GBの2つの容量から選ぶことが可能。さらに100GBを選ぶことができるものもあります(100GBについてはこちら)。
まず20GBについてですが、もっとも安く利用できるのはmineo。2,000円を切る料金となっています。音声通話ありの格安SIMとしても有名で人気がありますし、容量の繰り越しもできるので20GBならば最もおすすめだと言えるでしょう。
50GBに関しては最安がFUJI WiFiではあるものの、50GBプランは常に在庫切れの状態が続いている為、現実的にはChat WiFiもしくはnomad WiFiの2択です。
そのうち安いのはChat WiFiとなっており、サービス面でも評判が良く再販型SIMなので通信速度も速いのでこちらを選ぶと良いでしょう。
20GB~50GBでおすすめの大容量格安SIM5選
ここからは、上記で比較した結果からおすすめだと言える格安SIMをさらに詳しく紹介していきます。
IIJmio:音声通話SIMの20GBならこれがおすすめ!
IIJmio | |
容量・料金 | 20GB:2,000円(音声通話) 20GB:1,950円(データ通信) |
回線 | ドコモ・auのうちいずれかを選択 |
契約期間 | なし |
中途解約金 | なし |
- 20GBが最安(音声通話SIM)
- 契約期間なし
- データ繰越可
IIJmioは音声通話付きのSIMをメインと扱っている格安SIMですが、20GBのデータ通信のみ使える大容量データSIMとして利用することも可能です。
特に音声通話SIMは20GBなら最安。余った容量を翌月に繰り越しすることも可能で、使い勝手も良いです。
評判としても上々で、さらに月額料金割引等も行っているので実際はさらに安く使えますからぜひ利用してみてください。
mineo:データ通信SIMの20GBならこれがおすすめ!
mineo | |
容量・料金 | 20GB:2,178円(音声通話) 20GB:1,925円(データSIM) |
回線 | ドコモ・au、ソフトバンクの うちいずれかを選択 |
契約期間 | なし |
中途解約金 |
- 20GBプラン最安(データSIM)
- 契約期間なし
- データ繰り越し可
- 音声通話可のプランもあり
mineoも音声通話付きのSIMをメインと扱っている格安SIMですが、20GBのデータ通信のみ使える大容量データSIMとして利用することも可能です。
20GB使えるデータSIMとしては最安で、データが余った場合は翌月に繰り越すこともできます。
なおIIJmio同様、20GBプランで音声通話付きを選ぶことも可能となっています。
Chat WiFi:50GBならこれ!100GBプランもあり
Chat WiFi | |
容量・料金 (データ通信SIM) |
【1年契約】 20GB:2,100円 50GB:3,180円 100GB:3,278円 【契約期間なし】 20GB:2,300円 50GB:3,480円 100GB:3,520円 |
回線 | 20GB:ドコモ 50GB・100GB:ソフトバンク |
契約期間 | 1年orなし |
中途解約金 | 3,300円 |
- 50GB、100GBプラン最安
- 20GBプランは他社の方が安い
- 契約期間なしのプランでも料金差は少ない
Chat WiFiは大容量データSIMの中で最もおすすめのサービス。
100GBプランは最安。50GBプランの最安はFUJI WiFiですが、在庫切れの状態が続いているので、50GB使いたいという人にとっても一番おすすめであると言えるでしょう。
契約期間は1年と縛りなしを選ぶことができます。
ただ1年契約でも中途解約金は3,300円しかかからないし、逆に縛りなしでもそこまで大きく料金があがるわけではありません。どちらが得ということはないので、目的にあったものを選ぶのが良いでしょう。
楽天モバイル
楽天モバイル | |
容量・料金 (音声通話SIM) |
〜20GB:2,178円 〜無制限:3,278円 |
回線 | 楽天 |
契約期間 | なし |
中途解約金 | なし |
- データ利用量に制限なし、無制限で使える
- 楽天回線なのでエリアが狭く・速度も遅め
- 契約期間なし
楽天モバイルは通話も可能な格安SIMですが、大容量通信もできるので挙げました。
無制限に使えて3,278円という安さはやはり大きいですよね。
ただ他のデータSIMが3大キャリアの回線を使うのに対し、楽天モバイルは楽天自体が引いた楽天回線を使う点に注意が必要。
楽天回線はまだ始まってそう時間がたっていないサービスであり、3大キャリアに比べると極端にエリアが狭いです。田舎はもちろんですが、都心でも繋がらない場合が多々あります(地下や建物内は特に)。基地局自体がまだまだ少ないこと、そして繋がりやすいプラチナバンドが割り当てられていないことが主な理由です。
ポケットWiFiとの併用でお得になる場合も
50GB以上使うのであれば、ポケットWiFiを持つという選択も一つ。ポケットWiFiの大容量プランと格安SIMを1GBなど少量な最安プランで契約という方法はかなりおすすめです。
1台ポケットWiFiを持っているだけでスマホとタブレットなど複数端末のWiFI利用がものすごく簡単になるし、料金も安いからです。
月額料金は安くしたいけど、通信量は減らしたくないし…格安SIMの速度が気になる…という人はぜひ検討してみましょう。
ここではいくつかおすすめのポケットWiFiを紹介します。
詳しいおすすめポケットWiFiを知りたい方は以下の記事をチェックしてみてください。

1位|GMOとくとくBBWiMAX
GMOとくとくBB WiMAX | |
月額料金 | ~2ヶ月:1,474円 ~36ヶ月:3,784円 37ヶ月~:4,444円 |
初期費用 | 3,300円 |
通信容量 | 上限無し |
キャッシュ バック |
23,000円 |
端末代 | 21,780円(605円×36回) |
契約期間 | 2年 |
少し前まではエリア・通信量の観点からおすすめできなかったWiMAXですが、現在は3日あたりの通信量上限も撤廃され制限なく利用できるようになったし、エリアもかなり拡大。さらにWiMAX圏外時のau回線利用が月7GBから月15GBにアップ(ハイプラスエリアモード)。通信速度面を考えてもベストな選択肢だと言えるでしょう。
そしてWiMAXの中でも特におすすめなのがGMOとくとくBB WiMAX。
月額料金自体が他のWiMAXに比べて安い上、高額キャッシュバックもあり。au回線を利用する為のハイプラスエリアモードオプションもずっと無料。
現在たくさんあるWiMAX代理店の中では最もお得だと言える商品です。
2位|ZEUS WiMAX
ZEUS WiMAX | |
月額料金 | ~2ヶ月:1,474円 ~36ヶ月:3,784円 37ヶ月~:4,708円 |
初期費用 | 3,300円 |
通信容量 | 上限無し |
キャッシュ バック |
21,780円 |
端末代 | 21,780円(605円×36回) |
契約期間 | 3年 |
WiMAXの中で、GMOなみにお得なのがZEUS WiMAX。
GMOとくとくBBWiMAXと違って端末を購入する必要がありますが(分割払いも可)、端末代と同額のキャッシュバックがあるので実質無料。
月額料金はWiMAXの中でも特に安いので、契約期間の3年間で総額料金を比較するとWiMAXの中ではトップクラスの安さでGMOとほぼ同等です。
3位|THE WiFi
THE WiFi | |
月額料金 | 3,828円(クラウドSIM) |
初期費用 | 3,300円 |
通信容量 | 100GB |
キャンペーン | 4ヶ月無料 |
端末代 | 0円(返却要) |
契約期間 | 2年契約 |
※税込表記
クラウドSIM型で最もおすすめなのが、THE WiFi。月額料金が3,818円と他から見ても安い上、現在は最初の4カ月間が無料というキャンペーンを行っている為、契約期間(2年)の実質月額料金が3,281円と最も安く利用できるようになっているのが特徴です。
WiMAXはやっぱりエリア面で不安、よく使う場所が地下やビルの中といった人やそこまで速度は気にせず動画を快適に見ることができれば十分だから安い方が良いという場合はこのTHE WiFiを選ぶのがおすすめです。
4位|MUGENWiFi
MUGENWiFi |
|
月額料金 |
3,718円 |
初期費用 | 3,300円 |
通信容量 | 100GB |
キャッシュ バック |
10,000円 |
端末代 | 0円(返却要) |
契約期間 |
2年 |
※税込表記
クラウドSIM型で次におすすめなのがMUGEN WiFi。
月額料金がもともと3,718円と安く、14ヶ月目と23カ月目に届くメールに申請をすることで、各5,000円ずつ、合計10,000円のキャッシュバックを受けとることができます。つまり、実質月額3,438円で使えるというわけです。
2年契約が基本となっていますが、解約金は3,300円、2年以降であれば違約金なしでいつでも解約可能であるというのも、ありがたいメリットの一つです。
まとめ:20GBから50GBの格安SIM
音声通話ありなのか、データ通信だけでOKなのか、容量はどれくらい必要なのかによって最安で使える会社はことなります。
ぜひ今回の記事を参考に自分のベストと言えるものを利用してみてください。

