3月から始まるソフトバンクの新料金プラン「LINEMO(ラインモ)」(SoftBank on LINE)は、月20GBを月額2,728円で使うことができます。
しかし、ソフトバンクのスマホプランでは当たり前に使えていた、家族割やおうち割光セット(ソフトバンク光やNURO光、ソフトバンクエアー等とのセット割)は適用不可。
したがって、家族や自分のスマホプランをLINEMOにする場合、割引を受けるためにソフトバンク光やNURO光などの光回線契約を継続するかどうかは、よく考えなければいけません。
結論を言うと、家族内のソフトバンクスマホプランが1回線以下になったら、他社に乗り換えたほうがお得になることが多いです。
本記事では家族の人数ごとにスマホ料金を計算し、LINEMOを契約する人におすすめの光回線について詳しくまとめていますので、ぜひ参考にしてください。
ちなみに、auのpovoと相性の良い光回線について解説した記事はこちら。

ドコモのahamoとドコモ光を使う時の注意点と、おすすめの光回線についてまとめた記事はこちらです。

LINEMOではおうち割光セットや家族割引が無い
ソフトバンクスマホで使えた光回線とのセット割引「おうち割光セット」は、契約するプランに応じて毎月スマホ料金から一定額が割引されるというものでした。
例えばメリハリ無制限プラン(3月17日~)であれば、契約しているスマホ1回線につき月1,100円(税込)が割引されます。
しかしLINEMOでは、家族割やおうち割光セットなどの割引が一切適用できません。
さらに当たり前のように使えていた家族間通話無料のサービスも有料となってしまいます。
家族がソフトバンクスマホからLINEMOに変える場合、それによって総額料金がどのように変わり、デメリットとして何が生じるかを知っておくことが大切です。
ちなみに、楽天モバイルなら3か月間月額料金無料で、4か月目以降も1GB未満なら0円、アプリを使えば通話も無料とかなりお得なので、徹底的に安くするならLINEMOより楽天モバイルです。
家族でソフトバンクスマホを使っている場合の割引額はどうなる?
では、家族でソフトバンクスマホを使っていた場合で、家族全員もしくは一部がLINEMOに乗り換えた時のスマホ料金について考えていきましょう。
今回算出する際に用いた前提条件は、以下の通り。
- メリハリ無制限プランを契約し、月3GB超のデータ通信がある
- ソフトバンク光を契約している
- LINEMOは5分以内国内通話無料オプションを外している
この条件のもと、2人・3人・4人家族でメリハリ無制限プランとLINEMOを契約した時の月額料金を比較し、ソフトバンク光の継続有無について考慮すると次の結論を導き出せます。
- 2人家族…1人でもLINEMOに乗り換えるなら光回線も乗り換え
- 3人家族…全員でLINEMOに乗り換えがお得、その場合は光回線も乗り換え
- 4人家族…ソフトバンクスマホプランが1回線以下になった時点で乗り換え
その理由については、以下で詳しく解説しています。順に見ていきましょう。
2人家族の場合
「新みんな家族割」は、ソフトバンクスマホが2人で各660円割引、3人以上で各1,210円割引となりますが、1人がLINEMOに変えると、家族割は適用されなくなってしまいます。
これではソフトバンクのスマホプランを使い続けてもた割高なだけです。
もし月20GB以下に通信量が収まるようであれば、2人ともLINEMOにするのがおすすめです。
ケース1 | ケース2 | |
メリハリ 無制限 |
1回線 | ー |
LINEMO | 1回線 | 2回線 |
月額 | 7,238円 2,728円 |
2,728円 2,728円 |
新みんな 家族割 |
ー | ー |
おうち割 光セット (-1,100円) |
1回線 | ー |
合計 | 9,966円 | 5,456円 |
※税込表記
1回線だけソフトバンクのプランを使っていても、結局はおうち割光セットで1,100円の割引しかないので、これを機にソフトバンク光以外の光回線を契約するのも良いでしょう。
おすすめの光回線についてはページ後半で詳しく説明しています。
3人家族の場合
3人家族の場合、メリハリ無制限プランが2人いれば家族割が適用されますが、割引額は1回線あたり660円と少なめ。
合計額を見てもやはりメリハリ無制限プランを契約している場合、月額料金の合計はやや割高になります。
ただし、ケース5(メリハリ無制限×1、LINEMO×2)でLINEMOの通話オプション(月550円)をつけると13,244円となり、ケース4(メリハリ無制限×2、LINEMO×1)の13,684円とさほど変わりません。
つまり3人家族で、電話はLINE以外ほとんど使わず、全員でLINEMOに乗り換える場合でなければ、通信費の大きな節約にはならないのです。
ケース4 | ケース5 | ケース6 | |
メリハリ 無制限 |
2回線 | 1回線 | ー |
LINEMO | 1回線 | 2回線 | 3回線 |
月額 | 7,238円 7,238円 2,728円 |
7,238円 2,728円 2,728円 |
2,728円 2,728円 2,728円 |
新みんな 家族割 |
-660円×2 | ー | ー |
おうち割 光セット (-1,000円) |
2回線 | 1回線 | ー |
合計 | 13,684円 | 11,594円 | 8,184円 |
※税込表記
全員LINEMOに乗り換えるとなると、おうち割光セットによる割引がなくなります。
スマホや光回線で契約期間の縛りが気になっていた人は、これを機に縛りがないおてがる光(詳細)やBB.excite光Fit(詳細)への乗り換えがおすすめです。
4人家族の場合
4人家族の場合、家族割の割引額が多く、おうち割光セットも各回線で適用されるため、ぐっと安くするなら全員で乗り換えるのが一番です。
ケース7 | ケース8 | ケース9 | ケース10 | |
メリハリ 無制限 |
3回線 | 2回線 | 1回線 | ー |
LINEMO | 1回線 | 2回線 | 3回線 | 4回線 |
月額 | 7,238円 7,238円 7,238円 2,728円 |
7,238円 7,238円 2,728円 2,728円 |
7,238円 2,728円 2,728円 2,728円 |
2,728円 2,728円 2,728円 2,728円 |
新みんな 家族割 |
-1,210円 ×3 |
-660円 ×2 |
ー | ー |
おうち割 光セット (-1,100円) |
3回線 | 2回線 | 1回線 | ー |
合計 | 117,512円 | 16,412円 | 14,322円 | 10,912円 |
※税込表記
ただし、LINEMOはデータ量の繰り越しや分け合いができず、家族間通話も有料といったデメリットもあります。
合計金額がさほど変わり映えしないなら、無理にデータ量の少ないLINEMOに変更するよりも、現在のプランを継続するか、ソフトバンクスマホプランに乗り換えるのが良いでしょう。
なお光回線は、おうち割光セットの割引が1回線以下(1,100円以下)が乗り換えの目安。
ソフトバンク光の料金は戸建てが月5,720円、マンションタイプが月4,180円なので、場合によっては乗り換えたほうがよりお得に使えるからです。
2,200円以上の割引を受けている間は、ソフトバンク光の契約を継続しておくと良いでしょう。
LINEMOと使うのにおすすめな光回線は?
ソフトバンクのスマホプランとLINEMOが家族内で混在している場合、セット割が1回線以下になった時点で、光回線の乗り換えを検討しましょう。
光回線のデータ通信量が少なければBB.excite光Fitが戸建てでも月3,520円から使えますし、マンションタイプであれば、おうち割光セットも適用できるNURO光が安いです。
現在ソフトバンク光を使っているなら、こういったお得な光回線に乗り換えることで、通信費全体の節約に繋がります。
今回は特におすすめできる光回線を3つに絞り、各光回線のポイントについてまとめました。
光回線 | 月額料金 | 契約 期間 |
詳細 |
【参考】 ソフト バンク光 |
【戸建】 5,720円 【マンション】 4,180円 |
2年 | 詳細 |
NURO光 | 【戸建】 5,217円 【マンション】 2,090円 ~5,217円 |
2年 | 詳細 |
BB.excite 光Fit ※1 |
【戸建】 3,520円~ 【マンション】 2,640円 |
なし | 詳細 |
おてがる光 | 【戸建】 4,708円 【マンション】 3,608円 |
なし | 詳細 |
※税込表記
※1:使用通信料による従量課金制(戸建てタイプ:~30GBで3,520円、~200GBで4,290円、~500GBで5,060円、500GB~で5,850円)
より細かな比較や、ドコモ・auスマホ利用者におすすめの光回線については、こちらの記事で詳しくまとめています。

NURO光|おうち割光セットの適用可能
NURO光は、独自の光ファイバー網と通信設備を使って最大2Gbpsの高速通信ができる光回線です。
標準プランは月5,217円で、NURO光回線が既設されたNURO光 for マンションプランの場合は月2,090円~2,750円の安さで使えます。
NURO光はソフトバンク光同様、ソフトバンクスマホとのセット割(おうち割光セット)を適用できるため、家族にソフトバンクスマホ利用者がいる場合や、月額料金をよりお得にしたい場合におすすめです。
例えば家族がLINEMOを切り替えても、いずれソフトバンクのスマホプランに戻す時がきたら、おうち割光セットの適用できる光回線に契約しておくことで、再度割引を適用してもらえます。
ただ、NURO光は対応エリアが狭くて地域によっては申し込めないケースもあるので、申し込めそうならNURO光を、それ以外のエリアはソフトバンク光か、次に紹介するBB.excite光Fit(詳細)の契約を検討してみてください。
なお、NURO光でもらえる最大45,000円分のキャッシュバックがあるので、乗り換え時の費用も十分にカバーすることが可能です。
BB.excite光Fit
BB.excite光Fitは、NTTのフレッツ回線を使った、段階料金制の光回線です。
一般的に光回線はデータ容量や制限にかかわらず一律の月額料金を支払うプランが多いですが、BB.excite光FItは、30GBや200GBなどの段階ごとに料金が上がる仕組みになっています。
そのため、月30GB未満であれば、戸建てタイプで月3,520円、マンションタイプでも月2,640円の低価格で使うことが可能です。
ソフトバンクだと、戸建てタイプが月5,720円、マンションタイプでも月4,180円ほどだったので、BB.excite光Fitに乗り換えて通信量が月30GB未満であれば、1,000~2,000円ほど節約することができます。
月200GBでも戸建てで月4,290円、マンションタイプで月3,410円ですから、やはりお得です。
光回線 | 月額料金 | 契約 期間 |
詳細 |
【参考】 ソフト バンク光 |
【戸建】 5,720円 【マンション】 4,180円 |
2年 | 詳細 |
BB.excite 光Fit (~30GB) |
【戸建】 3,520円 【マンション】 2,640円 |
なし | 詳細 |
BB.excite 光Fit (~200GB) |
【戸建】 4,290円 【マンション】 3,410円 |
なし | 詳細 |
※税込表記
つまり、ソフトバンク光を契約していて、おうち割光セットが1回線(1,100円割引)もしくは全く適用できず、戸建ては月200GB未満、マンションタイプは月30GB未満で収まるなら、BB.excite光Fitを使ったほうが安くなります。
なおBB.excite光Fitは、新規だと工事費が掛かりますが、同じNTT回線同士であるソフトバンク光から乗り換える時に工事費は掛からないため、特におすすめです。
おてがる光
おてがる光は、NTTのフレッツ光回線を使った光コラボで、契約期間の縛りや解約事務手数料が掛からない光回線です。
月額料金は戸建てで4,708円、マンションタイプで月3,608円と低価格で使えます。
ソフトバンク光との基本料金差額は1,100円以下なので、全員がLINEMOに乗り換えるなどして、おうち割光セットの恩恵を受けれなくなった場合の利用がおすすめです。
高額なキャッシュバックが無くても、契約期間の縛りを気にせず、月額料金を抑えて契約したい人に向いている光回線と言えます。
こちらもNTT回線の光サービスなので、ソフトバンク光から乗り換える場合であっても、特に大掛かりな工事なくスムーズな乗り換えが可能です。
【結論】光回線のセット割が1回線以下になったら乗り換えを検討する
家族の中にソフトバンクの新プラン「LINEMO(ラインモ)」へ乗り換える人がいた場合、家族割が適用されなくなるため、ソフトバンクのスマホプランを使い続ける人の割引額が少なくなる点には注意が必要です。
また、LINEMOはおうち割光セットが適用されないため、セット割があることを理由にソフトバンク光を使っている人は、ソフトバンクのスマホプランが1回線以下になったら乗り換えがおすすめ。
ソフトバンク光以外でも、おうち割光セットの適用ができるNURO光、セット割がなくても月額料金が安くて契約期間に縛りのないBB.excite光Fitや、おてがる光などがお得に使えます。
携帯料金の見直しに合わせて、光回線の見直しも進めていきましょう。