キャリアのスマホから格安SIMや格安スマホに乗り換えて、携帯代を安く済ませたい。
そう考えながらも、速度やサポートに不安があるから乗り切れない人も多いでしょう。
そんな人のために今回は実際にLINEモバイルを契約し、レビューしていきます。
速度や使い勝手など、格安SIMを選ぶ参考にしてください。
※LINEモバイルの新規受付は終了しましたが、同じくLINEのデータ通信を消費しない「LINEデータフリー」に対応した「LINEMO」があるので、こちらも検討してみてください。
【設定】LINEモバイル&OPPO A5 2020を買ってみた
LINEモバイルが届きました。
今回はOPPO A5 2020のスマホとセットで契約。Softbank回線のデータSIMです。
LINEモバイルの開封~初期設定
LINEモバイルは端末とセットで購入するとすでにSIMが挿入された状態で届きます。(今回は確認のためにわざと一度SIMスロットを開けてみました。ちゃんと入ってます。)
SIMのみを購入した場合は、カードからSIMを切り離し、電源を落とした端末にSIMを挿入しましょう。(SIMのはまっていたカードや、説明書は捨てずにとっておくようにしてください。)
SIMが入ったら初期設定をしていきます。基本的には付属の説明書の通りに進めていけば問題ありません。
必ず行わなければならないのは以下の2つの設定です。
- 利用開始手続き
- APN設定
今回はデータSIMを契約したため、利用開始手続きは省略しています。
【利用開始手続き手順】
- 1)LINEモバイルのマイページにログイン
- 2)利用開始手続きのボタンを選択
- 3)手続き完了まで待つ(docomo、au→数分~1時間、ソフトバンク2~3時間)
手続きが終了次第APN設定を行います(APN設定の手順の概要はこちら)。
iPhoneの場合はガイドに掲載しているQRコードを読みこんで、プロファイルをインストールすれば完了なので、ここではAndroidの場合を紹介していきます。
手順1
1)設定を選択
手順2
2)APN設定やプロファイル設定のできる項目を選択(機種によって名称が違います)
手順3
3)該当のSIMを選択(必要ない場合もあります)
手順44)アクセスポイント名を選択
手順55)LINEモバイルを選択
もし項目にLINEモバイルが無い場合や、docomo回線を利用している場合、以下のAPN情報を入力しましょう。
docomo回線の場合のAPN情報 | |
名前 | LINEモバイル(ベーシック) |
APN | linemobile.jp |
ユーザー名 | line@line |
パスワード | line |
認証タイプ | PAPまたはCHAP |
設定後入れておきたいアプリ
初期設定が終われば、LINEモバイルは使用できる状態になっているので、使いたいアプリをインストールしていきます。
LINEモバイルを使うにあたり、入れておきたいアプリは以下の通りです。
LINE
LINEモバイルを使うからにはLINEは入れておきたいですよね。
GooglePlayやAppStoreからLINEをインストールしたら、LINEモバイル公式を友達登録しておきましょう。
LINEモバイル公式を友達に追加すると、LINEモバイルのSIMとLINEが連携し、マイページへのログインが簡単になったり、LINE上でデータ残量の確認ができるようになります。
(GooglePlay:LINE、AppStore:LINE)
いつでも電話
「いつでも電話」はLINEモバイルの通話料を半額にする通話アプリ。
反対に言うと、「いつでも電話」を使わないと通話料は半額にならず、通常通り22円/30秒がかかります。
通話SIMで契約した人は、別途申込などは不要で、誰でも使えるのでまず入れておきましょう。
(GooglePlay:いつでも電話、AppStore:いつでも電話)
【実測】LINEモバイル(Softbank回線)の速度と使い勝手
ここからはさらに実用的な話。LINEモバイルの速度や使い勝手を時間ごとに紹介していきます。
計測したのは以下の項目です。
- 下り速度:データをダウンロードするときの速度。大きいほど良好。動画の視聴や検索結果の表示などの際に重要
- 上り速度:データをアップロードするときの速度。大きいほど良好。SNSに投稿する際などに重要
- Ping:データを送受信する時の応答速度の値。小さいほど良好。オンラインゲームの際などに重要
※計測結果は随時更新していきます。(2020年7月更新)
※数値は3回計測し、平均値を算出しています。
※計測にはSpeedTest byOoklaを使用しています。(参考:回線速度の計測方法)
※実際の速度は地域や通信感環境によって大きく異なります。
朝8時頃
電波のいいところ (単位:Mbpsとms) |
電波の悪いところ (単位:Mbpsとms) |
|
下り | 86.66 | 22.7 |
上り | 18.60 | 14.1 |
Ping | 55 | 57 |
朝9時の計測では下り速度がかなり速く、快適でした。
80Mbps前後はキャリアのスマホと比べても遜色なく、動画を見る、ゲームをするといった一般的な利用ではほぼ困ることはないでしょう。
あまりに速いので、別の計測アプリでも試してみましたが、同様の結果だったため、利用者が少ない場合は快適に通信ができることがわかりますね。
ただし電波の悪い場所(今回は電波がきちんと立つ地下での測定です)では速度がガクッと落ちてしまったので(それでも実用範囲内ですが)、当然のことながら通信をするときはなるべく電波のいいところで行うよう心がけましょう。
昼12時頃
電波のいいところ (単位:Mbpsとms) |
電波の悪いところ (単位:Mbpsとms) |
|
下り | 1.57 | 1.66 |
上り | 38.6 | 0.91 |
Ping | 58 | 60 |
朝に比べて昼はかなり遅くなってしました。
LINEモバイルに限らず、格安SIMは昼の速度が他の時間より格段に遅くなります。
ただ今回は1Mbps以上出ていたため、画像の表示に多少もたつきはあるものの、許容できるレベル。
実際にYoutubeの動画を視聴してみましたが、標準画質、高画質でも見ることができました。
アプリのダウンロードや更新は時間がかかるので、やめておいた方がいいでしょう
夕方17時頃
電波のいいところ (単位:Mbpsとms) |
電波の悪いところ (単位:Mbpsとms) |
|
下り | 3.98 | 2.73 |
上り | 25.9 | 4.80 |
Ping | 56 | 63 |
夕方から夜にかけてもあまり速いとは言えない速度です。
お昼同様できないことを把握しておけば問題ありませんが、LINEモバイルをメイン機にし、自宅にもWiFiがないという人はストレスを感じてしまうかもしれません。
2020年7月のLINEモバイルSoftbank回線の通信速度の総評
個人的には「思ったより使える」という印象でした。
もちろんお昼時と夕方~夜にかけて、速いとは言い難い速度でしたが、SNSや音楽・動画視聴に関しては問題なく使えるでしょう。
アプリのダウンロードや、更新については多少待たされますが、使えないというほどではありません。
ただデータ量が大きい場合は、待ち時間の他に通信量がかさんでしまう問題もあるので、WiFi環境下で行うことをおすすめします。
WiFiがないという場合は夜寝ている間や、朝の通勤時間以降~昼前にかけて更新等を済ませておくのが効率がいいでしょう。
さらに、全ての時間帯でPing値が50~60ms程度のため、FPSなどの反応速度重視のゲームでは多少ラグが見られる可能性があります。
それ以外のゲームや先に挙げたような動画視聴では問題ない速さなので、Ping値の心配はしなくても大丈夫です。
ちなみに今回はLINEモバイルの中でも速度が出やすいSoftbank回線で契約しています。
au、docomoになるとこれよりさらに遅くなることが多いので、正直あまりおすすめはできません。
【検証】LINEモバイルを使い倒してみた
速度はいまいちなことがわかったので、さらにLINEモバイルならではの機能について調べてみましょう。
LINEのID検索が使えるって本当?
ほとんどの格安SIMではLINEの「ID検索」「電話番号検索」で友達を追加することができません。
というのもLINEには「年齢確認/認証」というシステムがあり、多くの格安SIMはこれを突破することができないのです。
友達を検索して追加する機能のうち年齢確認が必要なのは「ID検索」と「電話番号検索」。
IDや電話番号の検索ができないと、QRコードを別の機能で送付し確認してもらわなければならないので結構不便です。
その点LINEモバイルは、LINEが運営する格安SIMだけあって、年齢認証が可能。年齢確認のボタンを押すだけで、契約者情報とひもづけて、年齢を自動的に認証してくれます。
実際に試してみてもID検索、電話番号検索、両方使うことができました。
格安SIMにしたいけど、LINEが不便になるのは嫌…という場合はLINEモバイルが便利ですね。
LINEデータフリーでLINEの通信量が使い放題になるのは本当?
LINEモバイルの最大の魅力は「LINE使い放題」のサービスが無料でついていることでしょう。
実は他にもLINEをカウントフリー(通信量を消費しないサービス)に設定している格安SIMはいくつかあります。
しかしそれらは画像や動画の送受信は対象外となっているケースが多いです。
動画や画像を送る以外の、単純なLINEのメッセージやスタンプで使う通信量はほんの数KBなので、さしたる節約になりません。
その点LINEモバイルは「画像や動画の送受信」や「通話/ビデオ通話」もカウントフリーの対象となっているのです。これはうれしい。
本当に通信量が消費されないのか試してみましょう。まずLINEの現状の通信量を確認。あと4.94GB使えます。
画像や動画を数枚送ってみました。
スマホ上では160MB使ったことになっているのを確認。
しかし通信量をマイページで確認してみても…減っていないですね。(マイページ使った容量が反映されるには時間がかかります)
LINEモバイルではデータフリーでどれだけ利用したかも確認できます。テストに送った分があるためちょっと数字がずれてしまっていますが、データ通信量がきちんとデータフリー扱いになっていることがわかりますね。
この後も何回か画像を送信してみましたが、通信量が消費されることはありませんでした。
データフリーはきちんと機能しているようです。
マイページでは何ができる?
LINEモバイルを契約するとマイページにログインできるようになります。
先ほど紹介した通信量の確認の他に、プランやオプションの変更や確認、データ容量の追加購入、支払い方法の変更などが簡単にできました。
通信制限になったときは何ができる?
LINEモバイルは契約した容量を使い切ると、最大200Kbpsの低速に速度制限されてしまいます。
この状態だと、ニュースサイトを見るにもページが読み込まれるまでにかなりの時間がかかり、画像に至ってはほとんど表示することができません。
これは他の格安SIMでも同じこと。
しかし、LINEモバイルでは通信制限の状態でも快適に使えるものがあります。
そう、LINEです。200Kbpsの状態で通常使えるLINEの機能は以下の通りですが、LINEモバイルでは通信制限下でも×になっている機能が使えました。
メッセージの送信 | 〇 | LINEニュース | △ |
スタンプの送信 | 〇 | タイムライン | × |
画像の送信 | × | 通話 | △ |
動画の送信 | × | ビデオ通話 | × |
ただしニュースの詳細の閲覧や、外部リンクへの接続などはデータフリーの対象外なので使うことはできないため要注意。
【おまけ】OPPO A5 2020はすごい
同時に購入した高コスパスマホ「OPPO A5 2020」にかなり期待していた筆者。
四眼カメラに大容量バッテリー、大画面、そして低価格といいことづくめ。
バッテリーは減りが遅く長持ちするだけでなく、他の機器を充電することもできます。
個人的にうれしいのが、イヤホンジャックがある点。音ゲーをするのでBluetoothだと遅延が気になるんですよね。
OPPO A5 2020は他の格安SIMでも購入が可能なので、低価格でそこそこのスペックのスマホが欲しいという人にはおすすめです。
ただバッテリー性能がいい分、ちょっと重いかな…。あとはちゃめちゃ指紋が付きやすいです。
ちなみにおサイフケータイ(Ferica)には非対応なので、おサイフケータイ対応端末が欲しい人は少し高くなりますが「OPPO Reno A」か最新機種「OPPO Reno3 A」を選びましょう。
【まとめ】LINEモバイルのLINEデータフリーは便利。ただし昼と夕方の速度低下に注意
LINEモバイルの最大の特徴であるLINEデータフリー。
ほぼLINEしか使わないという人は、最安の500MBプランにこの機能があるだけで、十分スマホがつかえるほど便利でした。
子どもやシニア世代の1台目のスマホにもうってつけです。
一方、ヘビーユーザーは速度面に不安が残ります。
利用者の少ない時間帯は思ったより快適でしたが、他の格安SIM同様お昼と夕方以降は待たされる場面も多くありました。
速度重視の格安SIMは他にもあるので、ネットを多く使う人はそちらも検討してみましょう。
