皆さんは普段キャリアメールを使っていますか。
最近ではLINEやInstagramなどのSNSやGmailなどのフリーメールを連絡手段にしていて、キャリアメールはほとんど使っていないという人が多いのではないでしょうか。
2018年5月からキャリアでは新しく「+(プラス)メッセージサービス」が始まり、キャリアメールが必要な場面は確実に減ってきているようにも思えます。
本記事では、キャリアメールの必要性や+メッセージサービスについて解説していきます。
キャリアメールとは?
ahamoやpovo、LINEMOでキャリアメールが使えなくなると話題になっていますが、そもそもキャリアメールは他のメールと何が違うのでしょうか。
まずは、パソコンのプロバイダメールや、フリーメールとの違いについて確認していきます。
キャリアメールとPCメールの違い
キャリアメールとは、ドコモやソフトバンク、auなどの通信会社専用のアドレスをもった信頼性の高いアドレスのことです。
ガラケー時代は「@docomo.ne.jp」「@softbank.ne.jp」「@ezweb.ne.jp」などのメールアドレスで連絡を取るのが当たり前でした。
今でも親世代とはキャリアメールで連絡を取っているという方もいるでしょう。
一方、PCメールとは何かというと、回線とインターネットを繋げる役割を担っている@niftyやBIGLOBEなどのプロバイダ会社が提供する「プロバイダメール」や、GmailやYahoo!メールなどの「フリーメール」のことです。
キャリア以外のほとんどの通信会社ではキャリアメールサービスを行っておらず、フリーメールの使用を余儀なくされます。
ガラケーとスマホが混在していた時期はキャリアメールを使えないことによる不便がありましたが、現在においては困ることはほとんどありません。
キャリアメールはキャリアとY!mobile/UQ mobile
2021年現在、キャリアメールを提供している会社は全部で5社。
ドコモやau、SoftBankのキャリア3社に加えてY!mobile、UQ mobileで提供されています。
若年層向けのプランであるahamoやpovo、LINEMOではキャリアメールが使えないので、どうしても使いたい人は、キャリアやサブブランドを利用するか、2021年夏頃からキャリアメールサービスを開始する楽天モバイルがおすすめです。
Gmailメールやyahooメール、mineoなどはPCメール
プロバイダ会社と契約することで取得できるプロバイダメールに比べて、GmailやYahoo!メールなどのフリーメールは無料で誰でも取得できます。
気軽にメールアドレスを作れるため、「捨てアド」など何種類もアドレスを作って使い分けをしているという人もいるでしょう。
MVNO(格安SIM)でメールサービスを提供しているところは少なく、mineo(詳細)やIIJmio(詳細)などの一部のみ。
LINEやフリーメールがあれば連絡に困ることはほとんどないので、電話番号があればやり取りできるSMS(ショート・メッセージ)機能もつけないという人も多いです。

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キャリアメールの必要性はあるのか?
キャリアメールの必要性を考えるために、メリットとデメリットをまとめました。
キャリアメールのメリット
キャリアメールのメリットは以下の通りです。
- キャリアメールは信用がある
- ネット銀行の登録はキャリアメールが推奨されている
- LINEを使わない人への連絡で必要
キャリアメールは信頼性が厚く、ブロックされる可能性が低い
キャリアメールはフューチャーフォン(ガラケー)時代から使われてきたサービスです。
何よりも一番のメリットはその信頼性の厚さ。
誰でも取得可能なフリーアドレスとは異なり、キャリアとの契約時に個人情報や支払い口座などあらゆる情報を提供しているため、信用できるアドレスだからです。
迷惑メールのフィルターやセキュリティソフトにブロックされることなく送ることのできるメールと言えます。
ネット銀行の登録時に必要なアドレスとしての使用が推奨されている
信頼性が厚いアドレスの良い点は、銀行などの金融機関におけるメールアドレス登録時の使用が推奨されていることです。
例えば、ゆうちょ銀行では次のような記載があります。
ゆうちょ銀行では、セキュリティ向上のため、ワンタイムパスワード送付用および取扱確認メールに、携帯電話・スマートフォンのメールアドレス(@docomo.ne.jp、@ezweb.ne.jp、@au.com、@softbank.ne.jpなど)を1つ以上登録いただくことを推奨しています。
(引用:ゆうちょ銀行公式HP「ゆうちょダイレクト」)
キャリア三社のアドレスの他にY!mobile(詳細)やUQモバイル(詳細)、mineoなどが推奨アドレスとなっていますが、フリーメールの代表格であるGmailはここには入っていません。
つまり、ゆうちょ銀行のダイレクトバンキングで必要なワンタイムパスワードや取扱確認、入金のお知らせなどの重要な情報をメールで受信するためには、Gmail以外のアドレスを取得しておく必要があります。
ワンタイムパスワードは専用のアプリやカードで対応するところも増えてきましたが、重要な情報を扱う際のアドレスとしてフリーメール以外を求められる時は、キャリアメールを持っていないと対処できないかもしれません。
ガラケーへの連絡/非LINE利用者には必要
総務省の資料「ICTサービスの利用動向」によると、スマホの普及率は2019年時点で80%を超えている一方で、フューチャーフォン(ガラケー)は約1~2割程度使われています。
筆者の周りにもガラケー利用者や、スマホにしてもLINEには登録しないという人もいて、やり取りする時はメールということが多いです。
日本全体で8割超の人がLINEを使っているとはいえ、キャリアメールだけ使うという人も少なからずいるため、そういった人とやり取りする際には欠かせないツールと言えます。
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キャリアメールのデメリット
一方、キャリアメールのデメリットを挙げるならば、次の通りです。
- キャリアメール自体は有料
- LINEやSNSで連絡を取る人には不要
- +メッセージで代替できる
実は有料なので、毎月利用料金を支払っている
GmailやYahoo!メールはその名の通り完全無料のフリーメールです。
一方、UQモバイルでは220円/月の利用料が、ドコモではspモード利用料が必要であり、キャリアメールは無料で使うことはできません。
キャリアの中には「月額料金無料」の記載があるところもありますが、メールの利用には、実はネット使用料など何らかの料金を払っているため、メールの利用が無料であってもサービス全体で見れば有料であることに違いはありません。
LINEやSNSで十分に連絡が取れるため、普段の連絡にはほとんど必要がない
LINEが広い世代に普及してきたことで、サービスの登録に必要なアドレスをフリーメールで、それ以外の普段の連絡にはLINEやSNSのメッセージ機能を使うという利用パターンが多くなっています。
相手の電話番号を知らなくても簡単にやり取りができ、画像や動画など様々なものを送受信できる機能が無料で使えるのは便利ですよね。
相手に送った内容や写真を簡単な操作で振り返ることができるのは、チャット形式の強み。
さらに電話やビデオ通話まで通信量の負担だけで済むようになったため、スマホのLINE利用者同士の連絡においてわざわざキャリアメールでやり取りする必要は無くなってしまいました。
スマホ用の+メッセージ(プラスメッセージ)がキャリア3社から出た
(引用:ドコモ公式HP「+メッセージ」)
これまで写真や動画など送ることができなかったSMS(ショートメッセージ機能)をパワーアップさせ、チャット形式でやり取りができるアプリがキャリア三社から出ました。
その名も「+(プラス)メッセージ」です。
これまでのSMSは文字数制限があったり、一度の送信で3円~33円掛かったりしていましたが、新サービスでは文字数制限拡張やスタンプの利用可、通信量として加算といった改善がみられます。
ドコモやau、ソフトバンクであっても+メッセージ利用者であれば電話番号さえ知っていればやり取りが可能であるため、LINEを使わないスマホ利用者とのやり取りがこれによってスムーズとなりました。
項目 | SMS | +メッセージ |
宛先 | 携帯電話番号 | |
アカウント ・パスワード |
不要 | |
最大文字数 | 全角670文字/1通 | 全角2,730文字/1通 |
ファイル添付 | × | ○ (100MB) |
グループ メッセージ |
× | ○ |
既読確認 | × | ○ |
料金 | 3円~33円/1通 | 通信量負担 |
つまり、LINEを使わない親や祖父母とでも、キャリア利用者であれば+メッセージでLINEの画面のように操作することができるというわけです。
普段の連絡に使えるアプリがキャリア合同で出されたことで、ますますキャリアメールの必要性は無くなってきたと言えるでしょう。
(参考:ドコモ公式HP「+メッセージ」)
結論:キャリアメールはそこまで必要ない
キャリアメールについてのメリット・デメリットをまとめると次の通りです。
【メリット】
- キャリアメールは信頼性が厚く、ブロックされる可能性が低い
- ネット銀行の登録時に必要なアドレスとしての使用が推奨されている
- ガラケーの連絡/非LINE利用者に必要
【デメリット】
- 実は有料で、毎月料金を支払っている
- LINEやSNSで十分に連絡が取れるため、普段の連絡にはほとんど必要がない
- スマホ用の+メッセージ(プラスメッセージ)がキャリア3社から出た
一部機関やガラケーとのやり取りでキャリアメールは必要になる部分もあるかもしれません。
ただ、LINEや+メッセージなど代用できる連絡手段は豊富にあるため、多くの人にとってキャリアメールは必要ないものとなってきています。
キャリアメールをどうしても取得する必要がありませんが、キャリア以外の通信会社で契約している人で、信頼のできるアドレスを一つくらいは持っておきたいという人はUQモバイルで作っておくとよいでしょう。
キャリアメールが不要な場合におすすめの格安スマホ・ポケットWiFi
キャリアメールが不要となれば、わざわざ高いdocomo・au・softbankで契約する必要なんてありません。
スマホは格安SIM+ポケットWiFiか格安SIM+大容量データSIMで十分。たとえばIIJmio(みおふぉん)とFUJIWIFIのSIMプランを合わせれば、月額4,000円程度で月20GBの大容量データ通信が利用できるスマホを持つことができます(格安スマホのデータ通信のように遅くもならない)。
通話用におすすめの格安SIMに関して詳しくは以下の記事で紹介しています。
またポケットWiFiは100GBの大容量を使いたいならMugen WiFi(月額3,718円)、40GBならZEUS WiFi(6カ月1,680円、7か月目以降2,948円~)」がおすすめです。