3月スタート予定の、au新プラン「povo」(月2,728円~)への乗り換えを検討している人も多いでしょう。しかし、プランの契約や見直しは、携帯料金だけでなく光回線も合わせて行うべきです。
なぜなら、新プランはauスマートバリューなど、これまで使えた割引が適用できなくなるから。
auを使っているからauひかりを使うといった選び方をしていると、損をするかもしれません。
今回は、auの新プランpovoへの乗り換えに際し、どの光回線を使うとお得になるのかということも合わせて解説していきます。
auの新プラン「povo」へ乗り換えるなら光回線の見直しを
povoの概要について簡単にまとめると次の通りです。
- 20GBまで月額2,728円から利用可能
- +550円で5分以内の国内通話無料オプションが使える
- 1回220円で24時間データ使い放題
- eSIM対応予定
povoは5分以内の国内通話が無料になるサービスをオプションとしてつけることで、基本料金を抑えています。
また、1回220円で24時間データ使い放題といった、細かなニーズに対応したオプションもあり、若年層を中心に期待は高まる一方です。
ただ、これを機にスマホのプランをpovoに変更しようと考えているなら、気を付けてほしい点が2つあります。
povoはauスマートバリューが適用されない
auスマートバリューとは、光回線とスマホをセットで使うことでauの携帯・スマホ料金から月550円~1,100円が毎月割引される制度です。
これまでは家族割が適用されている家族全員がそれぞれ割引を受けることで、光回線の費用を実質無料で使うことも可能でした。
しかし、povoではauスマートバリューの適用はありません。
家族のなかでpovoに乗り換える人が多いなら、auスマートバリューが適用できるからと契約している光回線(auひかり、So-net光プラス、J:COMなど)にこだわる必要が無くなります。
例えば、家族のなかでauのデータMAXプランやピタットプランの契約者が1人になったら、auスマートバリューの割引は1,100円だけ。
もちろん、全員povoになればauスマートバリューによる月額料金割引はなしです。
つまり、一定の条件下であればセット割を適用しなくてもお得に使える光回線に乗り換えたほうが、通信費全体の節約になります。
家族割の適用もない
povoは、家族割プラスの適用もできません。
2021年夏までなら早期申し込み特典として、povoの回線も家族人数のカウント対象に含むことになっていますが、21年夏以降はそれすら無くなります。
これまでは2回線契約があれば1回線あたり550円、3回線以上契約があれば1回線あたり1,100円の割引が受けられましたが、povoが家族割の対象外となる21年夏以降は、auを契約している家族の割引額が下がってしまうということです。
auから povoへ移行 |
家族3人とも au |
家族2人au 1人povo |
家族1人au 2人povo |
月額料金 | 7,238円 7,238円 7,238円 |
7,238円 7,238円 2,728円 |
7,238円 2,728円 2,728円 |
auスマート バリュー |
-3,300円 (3回線) |
-2,200円 (2回線) |
ー1,100円 |
家族割 プラス |
-3,300円 (3回線) |
-1,100円 (2回線) |
ー |
合計※ | 18,414円 | 13,904円 | 11,594円 |
※au PAYお支払い割を適用すると1回線あたりさらに-110円引き
1,100円の割引のために同じ光回線を契約し続けなくても、乗り換えることでお得に使える光回線はいくつもあるので、この機会に光回線の見直しも進めてみると良いでしょう。
光回線を契約していないなら検討するべき
これまで大容量や無制限のプラン、SNSや動画を対象にカウントフリーとするプランを契約していた人がpovoに乗り換える時は要注意。
思っていたよりも月20GBまでがあっという間で、月末はデータチャージなど思わぬ出費を余儀なくされる可能性があります。
月20GBってどれくらい?
1ヶ月に20GBのデータ通信とは、どのくらいのことを言うのでしょうか。
ざっと簡単にまとめると、次の通りです。
- LINEの通話なら1,000時間
- Zoomで60~80時間
- Twitterは40時間
- Instagramは20時間
- TVerやYouTubeの高画質は20時間
こうしてみると、割と使えると感じた方もいるかもしれませんが、1日にあたりに換算すると案外少ないものです。
当然ですが、1ヶ月に20GBなので、1日あたり1GBも使えません。しかし、ドラマや動画を1時間見るだけでも1GBは容易に消費してしまいます。
例えばこれまでドコモのギガホを使っていた人は、特典で月60GBまで使えていましたが、それが2/3以下の容量になるわけです。
朝起きてから寝るまでの間に、自分はどのような場面でデータ通信をしているかを考えてみると、案外20GBでは足りない可能性が出てきます。
povoだけで1ヶ月乗り切るのは案外難しい
povoには月をまたいだデータ量のくりこし制度がなく、データ量は必ず月20GBとなります。
普段から自宅で映画や生配信などのサービスを使うことが多い人ほど、1日1GB以下に抑えるのは、なかなか大変です。
自分なら大丈夫と思っていても、月半ばを過ぎたころには速度制限に掛かってしまうかもしれません。
もし快適にデータ通信をしたいなら、スマホの容量を増やすことだけでなく、光回線の契約を検討してみましょう。
見たい映画や配信があるのに、月20GBの容量や通信制限の中で過ごすのはストレスが溜まりますし、その時間も勿体ないです。
スマホとのセット割が無くても十分に安く使える光回線は多いので、スマホのプランを見直すなら合わせて光回線の契約も考えてみましょう。
povoを使う人におすすめの光回線
セット割を気にしなくて良いなら、キャッシュバックが高額なものや、他社からの乗り換えで発生する違約金を負担してくれるような光回線を選ぶだけでお得な光回線が見つかります。
本サイトでは、キャッシュバックや月額料金など、光回線を使うことで掛かる費用を全て計算し、おすすめできる光回線を4つに絞りました。それぞれについて解説していきます。
※計算に使用した比較表や条件については、こちらの記事で詳しくまとめています。

ソフトバンク光
ソフトバンク光はNTTのフレッツ光回線を使った光コラボで、キャッシュバックが高額な光回線です。
2年契約の場合、戸建てタイプは月額5,720円、マンションタイプは月額4,180円で、新規の場合、代理店を経由して申し込むことで、戸建てタイプは最大36,000円のキャッシュバックをもらうことができます。
しかも、他社からの乗り換え時に発生する違約金についても最大100,000円までカバーしてくれるので、光回線の更新月がまだまだ先で途中解約するしかないという人でも安心です。
ちなみに、ソフトバンク光に乗り換えるなら、家族で1人だけauの大容量プランを契約し続けるよりも、ソフトバンクの大容量プランに乗り換えたほうが、セット割が適用できて安くなります。
auにこだわる必要がなくなったら、povoへの乗り換えをしなくても、他社の同じような大容量プランを検討するのも一つです。
NURO光
NURO光は、独自の光ファイバー網と通信設備を使って最大2Gbpsの高速通信ができる光回線です。
標準プランは月5,217円で、NURO光回線が既設されたNURO光 for マンションプランの場合は月2,090~2,750円の安さで使えます。
ですから、NURO光導入済みマンションに住んでいれば、NURO光がベスト。ただ、そのようなマンションは数が少なく、NURO光はエリアも狭いので申し込めないケースもあります。
NURO光を申し込めるならNURO光を、それ以外のエリアならソフトバンク光やBB.excite光Fitの契約を検討してみてください。
なお、NURO光でもらえる最大45,000円分のキャッシュバックがあるので、乗り換え時の費用も十分にカバーすることが可能です。
BB.excite光Fit
BB.excite光Fitは、NTTのフレッツ回線を使った、段階料金制の光回線です。
一般的に光回線はデータ容量や制限にかかわらず一律の月額料金を支払うプランが多いですが、BB.excite光FItは、30GBや200GBなどの段階ごとに料金が上がる仕組みになっています。
そのため、月30GB未満であれば、戸建てタイプで月3,520円、マンションタイプでも月2,640円の低価格で使うことが可能です。
例えばauひかりは、戸建てタイプが月5,390円、マンションタイプでも月4,180円ほどだったので、BB.excite光Fitに乗り換えて通信量が月30GB未満であれば、1,000円以上節約することができますね。
つまり、auスマートバリューが1回線(1,100円割引)しか適用できないなら、auひかりを使い続けるよりもBB.excite光Fitを使った方が安くなります。
なおBB.excite光Fitは、新規だと工事費が掛かるため、So-net光プラスなどの光コラボから転用や事業者変更で乗り換えを考えている人は特におすすめ。
ただ、長期的に使うならソフトバンク光やNURO光よりも総額費用が安くなるので、利用年数次第では新規でも検討すると良いでしょう。
おてがる光
おてがる光は、NTTのフレッツ光回線を使った光コラボで、契約期間の縛りや解約事務手数料が掛からない光回線です。
月額料金は戸建てで4,708円、マンションタイプで月3,608円と低価格で使えます。
しかも、BB.excite光Fit同様、新規の場合は工事費が掛かりますが、10年以上の長期的な利用で考えれば、NURO光やソフトバンク光よりもお得です。
高額なキャッシュバックが無くても、契約期間の縛りを気にせず、月額料金を抑えて契約したい人向けの光回線と言えます。
まとめ|povoに乗り換えるなら光回線も乗り換えよう
家族でauのスマホを使っているなら、auスマートバリューが適用できるauひかりやSo-net光プラスなどの光回線を契約するのが鉄則でしたが、今後はそうも行かなくなります。
家族割だけでなく、光回線とのセット割を適用できないpovoへ乗り換える家族が多いなら、光回線はセット割を基準に選ぶのではなく、総額費用や利用年数に応じて決めるようにしましょう。
そうすれば、結果としてスマホや光回線の通信費の節約に繋がります。
なお、こちらの記事では携帯の契約先ごとにおすすめの光回線をまとめているので、スマホプランや光回線の見直し、新規契約を考えている方は合わせて確認してみてください。
