無制限に使っても月額3,280円ならポケットWiFiや光回線を契約するよりも安くていい、そう思って楽天モバイルを契約したのに、使い始めてみたら5GBで速度制限…なんて人は多いかもしれません。
また、楽天のエリア検索で楽天回線のエリア内だったのに、au回線に繋がるばかりで一向に楽天回線を掴んでくれないといった話も聞きます。
そこで今回は楽天モバイルでエリア外だった場合にどうなるのか、そしてうまく使うための対処法を紹介します。
楽天回線のエリアは3大キャリアに比べるとまだまだ狭く繋がりにくいのが現実
ドコモ、au、ソフトバンクの3大キャリアについで、新たな新キャリアとして登場した楽天モバイル。
mineoやIIJmioといったMVNO(3大キャリアの回線を借りて通信サービスを提供)と違い、独自の回線網(楽天回線)でサービスを提供しています。
ただエリアや繋がりやすさは3大キャリアと比べて狭く繋がりにくいのが正直なところ。
エリアは順次拡大されており人口カバー率は98%を突破しましたが、地方だと繋がらないところも多いです。またエリア内であっても基地局が少ないことで電波強度が弱いというケースもあります。
さらに楽天モバイルの周波数はプラチナバンド(700MHz〜900MHzの周波数帯域を中心とした電波帯域)を使っていません。
この帯域は障害物に強い為、建物内や地下でも電波が届きます。
しかし楽天モバイルではプラチナバンドでの通信ができない為、どうしても建物内・地下が弱くなってしまうというデメリットがあります。
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楽天モバイルアンリミテッド、エリア外の場合はどうなる?
ドコモ、au、ソフトバンクと違ってどうしても繋がりにくい楽天回線。ではもしエリア外で楽天回線に繋がらない場合はどうなるのでしょうか。
月間5GBまでパートナー回線(au回線)を利用して高速通信(自動接続)
楽天モバイルでは楽天回線が繋がらない場合、自動的にパートナー回線(au回線)に繋がるようになっており、通常通り高速通信が可能です(実感としては楽天回線よりau回線の方が早い)。
ただしau回線は月間5GBまでと決められている点に注意が必要です。
ちなみに楽天回線を使うかau回線を使うかは選ぶことができません。その為、楽天回線エリアだと思って使っているとあっという間にau回線のデータ消費量を超えてしまうということがあります。
なお現在楽天回線を使っているのか、それともau回線を使っているのかはアプリで確認可能です。
5GBを超えた場合は最大1Mbpsに制限(au回線利用時)
au回線で5GBを超えたからと言って、楽天回線エリア外で全く使うことができなくなるわけではありません。
上限を超えた場合はパートナー回線(au回線)での利用は速度が制限されます。たた制限後の速度は最大1Mbpsです。
他社のように128Kbps、200Kbpsというような著しく低い速度ではない為、LINE(通話も含め)やWeb閲覧、SNSはできる速度ですし、Youtubeも低画質ならなんとか視聴できます。
なおau回線で5GBを超えた場合も楽天回線利用時は速度制限されず高速通信が可能です。

パートナー回線の提供が終了しているエリアでは圏外となる場合も
ただ現在は徐々に楽天モバイルでのパートナー回線(au回線)提供が終了しています。
たとえば東京は2021年3月に、神奈川県、千葉県については2022年3月に原則切り替えが完了しております。
パートナー回線の提供が終了している地域では、基本的にau回線の利用ができません。その為、その範囲内では単純に圏外となってしまいます。
※地下鉄、地下街、トンネル、屋内施設等では終了地域でもパートナー回線が利用できるエリアもあります。
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楽天モバイルアンリミテッドのパートナー回線(au回線)に関する詳細
ではここからは楽天モバイルのパートナー回線(au回線)に関する詳細を解説していきます。
通話|Rakuten Link経由での電話はデータ消費なしで無料で使える
データ通信を利用して通話を行うアプリである「Rakuten Link」を利用すると、通話料が一切かからず電話ができます(通常の電話番号で発着信が可能)。
電話回線ではなくデータ通信を利用するわけですが、このアプリの利用に関してはデータ量が消費されません。
パートナー回線利用時でも通話料は無料です。
データ高速モードをOFFにするとパートナー回線のデータ容量を消費しない
楽天モバイルではパートナー回線エリアでの高速通信を行わないように設定することも可能です(この場合はデータ消費量なし)。
データ高速モードをOFFにしておいても、楽天回線エリアでは高速通信が可能です。
【データ高速モードON】
- 楽天回線エリア・・・高速通信可能
- パートナー回線エリア・・・高速通信可能、データ消費あり
【データ高速モードOFF】
- 楽天回線エリア・・・高速通信可能
- パートナー回線エリア・・・速度制限(最大1Mbps)、データ消費なし
残容量が少なくなった時(400MB以下)にメール・SMSで通知
もしパートナー回線の残容量が残り400MB以下になった場合はメールやSMSで通知されます(通知がONの場合)。
また使い切った時にも通知が来ます。
パートナー回線の残容量はWebもしくはアプリで確認可能
パートナー回線の残容量についてはWebのマイページ、もしくはアプリ(my楽天モバイル)で確認することができるようになっています。
アプリでの確認が楽なので、こまめに気にするようにしとくと良いでしょう。
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楽天モバイルアンリミテッドは地方でも使う価値ある?
楽天モバイルはデータ通信使い放題というのが大きなメリットではありますが、それは楽天回線利用時の話。
パートナー回線での高速通信は5GB以内である為、もしパートナー回線ばかりに繋がるようであれば思ったような使い方ができないのが現実です。
では地方の人は楽天モバイルを使う価値がないのでしょうか。難しいところではありますが、個人的には以下の理由からそんなことはないと思います。
- 地方でもエリアがかなり広がっていて楽天回線が利用可能
- 楽天回線エリアはさらに広がっていく予定
- パートナー回線の5GBを使い切っても最大1Mbpsで通信可能
- 通話料が無料(Rakuten Link利用時)
- コスパが良い
地方の都市であっても、意外と楽天回線には繋がります。
もちろん、デメリットがあるのも考慮して考える必要がありますね。
主要都市部以外、山間部等はまだまだ楽天回線エリア外であることが多い、地下やビル・マンションの屋内はエリア内でも繋がりにくいというのみ事実ですから。
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楽天モバイル以外で大容量使いたいなら?
楽天モバイルはデータ通信が使い放題というメリットがある反面、楽天エリア外に住んでいる人やエリア内でも電波が届かない場所(地下やビル等の屋内)で使うことが多い人にとっては使いにくいというのも事実。
では他にはどのようなスマホを使えばよいでしょうか。いくつか紹介します。
格安SIM単体で大容量使いたい人におすすめの格安SIM
格安SIMには楽天モバイルのように使い放題というのはありませんが、最大100GBが大容量使うことができるものがあります。

ahamo
ahamo | |
料金 | 20GB:2,970円 1GB追加:550円 80GB追加:1,980円 |
通話オプション | 5分以内無料:0円 |
使用回線 | ドコモ |
- 回線品質◎、時間帯による速度制限もなし
- 80GB追加オプションがたった1,980円
ドコモが出している格安プランであるahamo。ドコモ回線を回線品質は問題なし。MVNOタイプの格安SIMに比べて速度や安定性も高いですし、時間帯による制限もありません。
他のキャリアタイプの格安SIMの(povoやLINEMO)より、料金が安いというのも大きなメリット。5分以内の通話無料がついていて、3,000円以内で利用することができるようになっています。
また80GB追加オプションが非常に安く、基本料金の20GBと加えて100GB使えるというのもポイントでしょう。大容量使える格安SIMは他にないので、30GBを以上使うのであれば唯一の候補です。
IIJmio
IIJmio | |
料金 | 2GB:850円 4GB:990円 8GB:1,500円 15GB:1,800円 20GB:2,000円 |
通話オプション | 5分以内無料:500円 10分以内無料:700円 かけ放題:1,400円 |
使用回線 | docomo、au |
- 20GBが最安(音声通話SIM)
- 契約期間なし
- データ繰越可
20GBがたったの2,000円とMVNOの中でも特に安いのがこのIIJmioです。
音声通話SIMは20GBなら最安。余った容量を翌月に繰り越しすることも可能で、使い勝手も良いです。
キャンペーン等も豊富で、固定回線とのセットで安くなるといったメリットもありますから、とにかく料金重視だという人にはもってこいの格安SIMです。
mineo
mineo | |
料金 | 1GB:1,298円 5GB:1,518円 10GB:1,958円 20GB:2,178円 |
通話オプション | 10分以内無料:550円 かけ放題:1,210円 |
使用回線 | docomo、au、softbank |
- パケット放題Plus(月額385円もしくは無料)で容量消費後も1.5Mbpsで通信可
- 契約期間なし
- データ繰り越し可
20GBが2,178円で利用できるmineo。mineoはプラン料金だけではなく、様々な独自のサービスがあるのも大きな特徴です。
たとえばパケット放題Plus。10GB以上のプランであれば無料で利用できるオプションであり(5GB以内は月額385円)、データ容量を使い切った後も1.5Mbpsで利用できるというサービスです。
1.5Mbpsあれば、SNS、音楽ストリーミングは問題なく使えますし、Youtube等の動画も標準画質であれば視聴することができる速度。毎月そこまで容量に気を使わずに使うことができるので割と便利です。
他にも余ったデータ容量をユーザー間でシェアできたりと、使い勝手を向上するものが揃っています。
速度気にせず大容量使いたいならモバイルWiFiと格安SIMのセットがおすすめ
大容量使いたい人におすすめしたいのが「格安SIM+モバイルWiFi」を組み合わせる方法です。
単純にモバイルWiFiを増やすと通信費自体が増えるので嫌だと言う人がいるかもしれませんが、格安SIMと組み合わせることで解決します。
WiMAXであればデータ通信使い放題(以前あった3日10GBという制限も現在は撤廃)です。
ポケット WiFi |
タイプ | 月額料金 | キャッシュ バック |
端末 | 通信 容量 |
契約 期間 |
詳細 |
GMOとくとく BB WiMAX |
WiMAX | ~2ヶ月:1.474円 ~36ヶ月:3,784円 37ヶ月~:4,444円 |
23,000円 | 購入 | 上限無し | 2年 | 詳細 |
THE WiFi | クラウド | 3,828円 | 4ヶ月 無料 |
0円 |
100GB | 2年 | 詳細 |
Chat WiFi |
クラウド | 20GB:2,280円 50GB:2,600円 200GB:4,690円 |
0円 | 0円 |
20GB 50GB 200GB |
1年 | 詳細 |
無制限のものから、少ないものであれば20GBのものもあり、自分の利用量に合わせて選ぶと良いでしょう。

GMOとくとくBB WiMAX(制限なし、高速で使いたい人向け)
GMOとくとくBB WiMAX | |
月額料金 | ~2ヶ月:1,474円 ~36ヶ月:3,784円 37ヶ月~:4,444円 |
初期費用 | 3,300円 |
通信容量 | 上限無し |
キャッシュ バック |
23,000円 |
端末代 | 21,780円(605円×36回) |
契約期間 | 2年 |
少し前まではエリア・通信量の観点からおすすめできなかったWiMAXですが、現在は3日あたりの通信量上限も撤廃され制限なく利用できるようになり、エリアもかなり拡大。さらにWiMAX圏外時のau回線利用が月7GBから月15GBにアップ(プラスエリアモード)。通信速度面を優れていて大容量ユーザーには最もおすすめできるモバイルWiFiです。
そしてWiMAXの中でも特におすすめなのがGMOとくとくBB WiMAX。
月額料金自体が他のWiMAXに比べて安い上、高額キャッシュバックもあり。抜群のコスパが優れています。
現在たくさんあるWiMAX代理店の中では最もお得だと言える商品です。
THE WiFi(100GBの大容量が安く使える)
THE WiFi | |
月額料金 | 3,828円(クラウドSIM) |
初期費用 | 3,300円 |
通信容量 | 100GB |
キャンペーン | 4ヶ月無料 |
端末代 | 0円(返却要) |
契約期間 | 2年契約 |
※税込表記
100GBという大容量が3千円代で使うことができるTHE WiFi。月額料金が安いだけではなく最初の4カ月間が無料というキャンペーンを行っている為、契約期間(2年)の実質月額料金が3,281円とコスパがよく端末代も無料で利用できるというのが特徴です。
速度も十分で動画は快適に見ることができますし、100GBあれば容量を気にする必要一切なし(高画質動画閲覧で1時間2GB消費すると50時間も見れる)。通信量にこまることはほぼないでしょう。
楽天モバイルのエリア内なのに楽天回線に繋がらない場合の対処法
ここでは楽天モバイルのエリア内であるのに、楽天回線に繋がらない場合の対処法を紹介します。
エリア内なのにパートナー回線(au回線)につながる原因
まずはパートナー回線に繋がる原因です。
エリア内でも楽天回線の強度が弱い場所も
楽天回線は3大キャリアに比べるとまだまだ基地局が少なく、エリア内であっても電波強度が弱い場所もあります。
そういった強度が弱いところでは、auの電波の方が強くて楽天回線に繋がりにくくなることがあります。
地下鉄や建物内では楽天回線の電波が届きづらくてau回線になる
楽天回線カバー率が上がってきたといっても、地下鉄や施設内では楽天回線が行き届きづらく、電波が弱くなったり、圏外になったりすることがあります。
どうしても電波を掴み直したい場合は、機内モードをON/OFFにしたり、端末を再起動したりして様子を見てみると良いでしょう
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楽天回線に手動で接続する方法
どうやって楽天回線に繋がっているのかを判別すれば良いのか、ということになりますが、ホーム画面や電波表示などから把握することはできません。
そこで試してみてほしいのが、楽天回線に繋がるのを待つのではなく、自分から手動で設定してしまう方法です。
場所によっては楽天の電波が弱くていまいち繋がらない可能性もあります。その場合はパートナー回線で通信するようにしてください。
楽天モバイルに接続したiPhoneやAndroidスマホを用意
まずは楽天モバイルを使っている端末を用意しましょう。
今回は、動作保証外ではありますが利用者の多いiPhoneを例に手順を説明していきます。
モバイル通信のネットワーク設定画面を表示
各スマホの設定画面からモバイル通信の設定画面を表示させます。
iPhoneは「ホーム画面」>「モバイル通信」>「モバイル通信プラン」から楽天回線を選択してください。
↓筆者の場合は楽天回線をeSIMとして副回線で使っているので、モバイル通信プランは2つ表示されています。
「440 11」もしくは「Rakuten」を選択
その後「ネットワーク選択」>「自動」をOFFにするとぐるぐる読み込むマークが表示され、10秒程度すれば今いる場所で掴める電波が一覧で表示されます。
筆者の居住地では2つの「Rakuten」が表示されました。一応どちらも楽天回線として繋がりましたが、筆者は上に表示されたほうが速度は速かったです。
ちなみに「440 52」などの番号は「PMLN」と呼ばれ、国と事業者コードを番号で表したもの。(440 52はKDDI、441 00はソフトバンク傘下のワイヤレスシティプランニング)
以上の手続きを踏むことで、楽天回線に接続することができます。
My楽天モバイルから昨日分以前の楽天回線でのデータ使用量を確認することができるので、どの程度楽天回線で接続できているのか確認するといいでしょう。
【まとめ】楽天モバイルのエリア外ではパートナー回線に繋がるが上限は5GBまで
楽天モバイルをエリア外で使う場合の料金や容量の確認、手動で楽天回線に接続する方法について解説してきました。
楽天モバイルは徐々にエリアが拡大されています「。
現在は楽天回線のエリア外でも、数ヶ月もすればエリア内に入っている可能性もあるので、こまめに拡大状況をチェックしてみると良いでしょう。
また、たとえ楽天エリアに対応していたとしても、パートナー回線にばかり繋がってしまうといったケースも起こり得るので、後半で紹介した手動接続方法も一度試してみてください。