パソコンやタブレットでネットを使いたい時、スマホのテザリングを使っている人も多いでしょう。
ただ、テザリングではスマホの充電が気になったりして作業しにくい面もありますよね。
そんな人には、外出先での通信手段としてポケットWiFiがおすすめです。
本記事では、ポケットWiFiとテザリングのメリットやデメリットを解説していきます。
ポケットWiFiとテザリングはどっちがいい?
スマホを媒介として通信するテザリングと、通信したい機器と繋げて通信するポケットWiFi。
ポケットWiFiとテザリングを比較して、メリットやデメリットについて考えてみました。
そもそもテザリングとは?
テザリングとは主にスマホを通信の親機として接続する通信方法で、USB接続、Bluetooth接続、WiFi接続があります。
ネット環境の無い場所でも、スマホでモバイル通信が可能な場所ならパソコンやタブレット、ゲーム機などあらゆる機器のネット接続が可能です。
USB接続の場合はパソコンに充電しながら使うことができますが、ケーブルを持ち運ばなければいけません。
対して、Bluetooth接続やWiFi接続はケーブルは要らないものの、充電ができないうえに通信速度では劣ります。
テザリングのメリット、ポケットWifiのデメリット
テザリングのメリットは以下の通り。
- 荷物を減らせる、すぐに使える
- 端末の充電忘れということがない
- スマホ以外の契約が要らない
- オプション料金は無料もしくは550円で済む
- 契約期間の縛りがなく、解約金も無い
では、順に確認していきましょう。
持ち運びの負担が減る、荷物が減る
ポケットWiFiを使っている人からすると「持ち歩くだけで通信できるからカバンに入れたらいいよ」と言いたくなりますが、持ち歩かなければいけないこと自体を面倒に感じる人もいます。
スマホの他にポケットに入れたり、カバンに荷物を増やしたりしなくても、スマホさえあれば他の端末での通信ができるので持ち運びに対する負担が減りますね。
端末の充電忘れで困ることがない
ポケットWiFiで不便なのが、端末を充電しておかないといけないこと。
充電されていないポケットWiFiは、ただの余計な荷物でしかありません。
作業しようとしても、自宅に忘れてしまうと一気にやる気が無くなります。
ポケットWiFiの充電を忘れたとしても、スマホの充電をし忘れる人は少ないでしょう。
スマホの充電さえあればテザリングはできるので、充電が忘れがちになるならテザリングの方が良いかもしれません。
ただ、長時間のテザリング通信はもちろんバッテリーを消費してしまいます。
出先にコンセントやUSB充電のできる場所が少なそうなら、充電器やモバイルバッテリーの用意をしておいても良さそうです。

ポケットwifiのためにモバイルバッテリーは必要?電池持ちを良くする為にはどうすればいい?
スマホ以外の契約が不要
テザリングの利用は、通常の契約にオプションを付けるだけなので利用のハードルはかなり低いです。
利用の開始・終了は各サイトのマイページ等で簡単に変更できます。
対して、ポケットWiFiは様々なプランや機種から、自分に適したプランを選択していかなければいけません。
スマホとは別に契約が発生し、通信関係の契約先が増えるのはちょっと不安に思う人もいるでしょう。
契約先を増やさず、今ある契約+αで済ませたいなら、テザリングをおすすめします。
オプション料金は無料もしくは550円で済む
キャリアのテザリングなら、オプション料金が無料もしくは550円程度で利用可能です。(auやSoftbank)
プランによってオプション料金が異なるため、詳細は各公式サイトのテザリングページを確認してください。
キャリアの中でドコモだけは、オプションの申し込み不要ですぐに利用できます。
なお、auのテザリングオプションは次の通りです。
【テザリング無料】
・使い放題MAX 5G ALL STAR パック
・使い放題MAX 5G テレビパック
・使い放題MAX 5G Netflixパック(P)
・使い放題MAX 5G with Amazonプライム
・使い放題MAX 5G
・ピタットプラン 5G など
【テザリング550円(税込)/月】
・タブレットプラン20 など
▼受付終了プラン
・auフラットプラン20
/25 Netflixパック/30
・auフラットプラン5 など
(参考:au公式HP「テザリングオプション」)

auでテザリングかWiMAXを使うならどっちがいい?パターン別の料金比較
契約期間の縛りがなく、解約金も無い
テザリングオプションは月単位で契約でき、契約期間の縛りはありません。
したがって、テザリングオプションには解約金も無いため、利用状況を考えてしばらくはオプションを外しておくなんてこともできます。
前月にオプションを外しても、再度使いたい時は申し込み後に即日または翌日から使えるので、始めたいときにいつでも申し込むことも可能です。
ポケットWiFiでも、契約期間の縛りや解約金が無いプランもありますが、テザリングオプションほど柔軟に契約を切り替えることは難しいでしょう。

ポケットWiFiのメリット、テザリングのデメリット
ポケットWiFiにはテザリングと比べてこのようなメリットがあります。
- スマホの通信量を圧迫せずに使える
- 速度制限に掛かりにくくなる
- スマホの充電を節約できる
- auのSIM利用者がVoLTEを気にせず通話できる
では順にみていきましょう。
スマホの通信量を圧迫せずに使える
テザリングの通信量は、スマホの通信プランに加算されます。
通信量の上限が少ないほど、通信量が気になって通信しにくくなるでしょう。
スマホで大容量に使えるプランでは、テザリングで使える容量が決まっていることが多く、テザリング通信では満足できない人も出てきます。
大容量に対応したポケットWiFiであれば、通信量が気になったり、追加でパケットを購入したりしなくて済むのは助かりますね。
速度制限に掛かりにくくなる
私たちが使用しているスマートフォンやパソコンは、普段の操作以外でも多くの通信をしています。
少しネットに接続しながら作業しただけなのに通信量を多く消費していることがあれば、バックグラウンド処理の可能性を疑ってみましょう。
更新や情報取得など、立ち上げているアプリやソフトが多いほど、知らぬ間に通信量が増えていきます。
結果として、パソコンをテザリングで通信し、予想以上に通信量を消費して速度制限に掛かってしまうことも珍しくありません。
「こんなはずじゃなかった・・・。」となる前に、自分のスマホの契約プランを確認したうえで利用するのが望ましいでしょう。

Amazonプライムビデオの通信量は高画質だと1時間で約6GB!!外出先でのストリーミング再生は控えた方が良いかも。
auのSIM利用者がVoLTEを気にせず通話できる
auのSIMはVoLTE対応と非対応の2種類があり、VoLTE非対応のSIMでテザリングをすると、通話中にネットが使えなくなるという仕様になっています。
少し前まではこの仕様になっている端末やSIMが多くありましたが、今はVoLTE非対応に限られるため、ほとんどの人には気にしなくても大丈夫です。
それに、auのVoLTE利用者であっても、ポケットWiFiを使っていればテザリング中の通話やネットについては何も不自由を感じることはありません。

au VoLTE対応のSIMや端末って何?メリット・デメリットを詳しく解説
ポケットWiFiとテザリングの料金比較!どっちがお得なの?
スマホ+ポケットWiFiを使った時と、スマホにテザリングオプションを付けた時の料金を比較しました。
結論から言えば、通信量を気にせず通信するなら、スマホ通話のみ+ポケットWiFiや、格安SIMで最低限の通信量契約+ポケットWiFiの組み合わせがお得な組み合わせと言えます。
ポケットWiiの契約か、テザリングオプションの利用で悩んでいる人はぜひ参考にしてください。
【格安SIM契約者向け】スマホの通話のみプラン+それがだいじWiFi
IIJmio(みおふぉん) 通話のみプラン+それがだいじWiFi(100GB)=月額4,730円
10分以上の電話を掛けず、ネットはポケットWifiだけで通信する場合に適したプランに、月額1,012円で使えるIIJmioの通話のみプランがあります。
大容量の100GBまでLTE通信ができるポケットWiFiで月額料金が安いのは、それがだいじWiFi。月額料金は3,718円です。
これらを組み合わせて使えば、月額総額料金は1,012円+3,718円=4,730円になります。

スマホを通話のみで使うキャリア、格安SIMの最安プランはどれ?合わせて使いたいポケットWiFiも紹介

【格安SIM契約者向け】スマホは最低限の通信量+それがだいじWiFi
イオンモバイル(2GBプラン)+それがだいじWiFi(100GB)=月額5,236円
イオンモバイルは、ドコモとau回線に対応していて、2GBで月額1,518円。
クラウドSIMを使ったポケットWiFiである、それがだいじWiFiは、トリプルキャリアで通信できて月額3,718円です。
これらを組み合わせて使えば、1,518円+3,718円=5,236円になります。
【キャリア契約者向け】スマホの通信量7GB以下+テザリング
- 【ドコモ】5Gギガライト 月額3,465円~6,765円
- 【au】ピタットプラン 5G 月額3,465円~6,765円
+テザリングオプション(無料) - 【ソフトバンク】ミニフィットプランプラス 月額3,278円~5,478円
+テザリングオプション(無料)
3つのキャリアの7GB以下プランではいずれもテザリングオプションは無料。
ただ、ドコモとauは7GBを超過すると128Mbps以下になる速度制限が掛かります。
LINE/ Skype |
メッセージ | 〇 | Youtube | 低画質 | × |
通話 | △ | 標準画質 | × | ||
ビデオ通話 | × | 高画質 | × | ||
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× | データ | ダウンロード | × | ||
WEB ページ |
地図/ニュース | △ | アップロード | ||
通販サイト | × |
テザリングを利用するには7GBでは心もとないですね。
大容量プランでテザリング
キャリア | プラン・容量 | 料金(税込) |
ドコモ | 5Gギガホプレミア (無制限、テザリング:無制限) |
7,315円 (※4,928円) |
au | 使い放題MAX 5G (無制限、テザリング:~30GB) |
7,238円 (※4,928円) |
ソフトバンク | メリハリ無制限 (無制限、テザリング:~30GB) |
7,238円 (※4,928円) |
キャリアごとの合計額は上表の通りです。
キャリアではこのところプランが大きく変わり、7GB以下の小容量プラン以降は、60GBや無制限など大容量で月額7,000円以上のプランばかりになってしまいました。
ドコモはテザリングも無制限ですが、auとソフトバンクは要注意。使い放題MAX 5Gとメリハリ無制限でテザリングが使えるのは30GBまでとなっています。
テザリングを60GB以上使いたい人はドコモか、auの「with Amazon Prime」などで契約すると良いでしょう。
料金・コスパ重視ならポケットWifi、気軽さならテザリング
【ポケットWiFiのメリット】
- スマホの通信量を圧迫しない
- 無制限プランなら通信量を気にしなくても良い
- 速度制限に掛かりにくい
- VoLTE対応SIMかを気にせず通話できる
- 格安SIMとの組み合わせで料金はかなりお得
【テザリングのメリット】
- 持ち運びの負担が減る
- すぐに使える
- 端末の充電忘れで困らない
- スマホ以外の契約は不要
- オプション料金は無料or550円
- 契約期間の縛りがない
- 解約金がない
ポケットWiFiとテザリングのメリットやデメリットについて解説してきました。
キャリアはテザリングの通信量に上限を定めていたり、割引特典が少なかったりすると、どうしても料金は高くなりがちです。
コスパ重視であれば、格安SIMや通話のみSIMとポケットWiFiを組み合わせて使うことで通信量はかなり抑えることができます。
少々高くても、気軽にキャリア回線の品質で通信したい人や、端末の充電や持ち運びが苦手な人はテザリングを利用が向いているでしょう。
自分の料金や通信量などに優先順位を付け、どちらのスタイルにするか検討してみてください。
