ソフトバンクのサブブランドであるY!mobileから、2021年2月18日開始の新プランが発表されました。
高速データ通信容量や料金の見直しが行われ、これまで以上に分かりやすいプランになっているのが特徴です。
本記事では、Y!mobile新プランの概要やQ&Aについて確認していきましょう。
なお、Y!mobileのより詳しい内容については、こちらの記事で解説しています。

Y!mobile(ワイモバイル)の新プラン
Y!mobileでは2021年2月18日から新プランがスタートします。
料金プラン内容の変更は以前から発表されていましたが、キャリアの低料金プランが出揃ったことで、割引内容が少し変更されました。
まずは料金とキャンペーン、そして旧プランから何が変更となったのかについて見ていきましょう。
料金プラン
Y!mobileの新プラン「シンプルS」「シンプルM」「シンプルL」の料金は、以下の通りです。
シンプルS | シンプルM | シンプルL | |
容量 | 3GB | 15GB | 25GB |
月額基本料金 | 2,178円 | 3,278円 | 4,158円 |
おうち割光セット(A) または家族割引 (2回線目以降) |
990円 | 2,090円 | 2,970円 |
容量超過時の 通信速度 |
最大300Kbps | 最大1Mbps | 最大1Mbps |
契約期間 | 縛りなし |
※税込表記
シンプルSは月3GBで2,178円、シンプルMは月15GBで月3,278円、シンプルLは月25GBで月4,158円。
ソフトバンク光やソフトバンクエアーのおうち割光セット(A)、もしくは2回線目以降の家族割引を適用することで、それぞれ1,188円が割引されます。
旧プランの「ベーシックプラン」と比べると、大きく変わったのがシンプルLプラン。以前のRプランは月14GBで基本料金が月5,148円、割引最大後の2回線目は月2,728円でした。
今回の新プランでは、名称の通りシンプルで分かりやすい料金となっています。
キャンペーン
Y!mobileでは2月17日までに旧プラン「スマホベーシックプラン」に申し込むことで、基本使用料が3月末分まで無料になるキャンペーンを実施していました。
2月18日以降のキャンペーンは特に発表されていません。
なおスマホベーシックプランRは2021年3月1日に改定となり、高速データ通信容量は月14GBから20GBまで、基本使用料は月5,148円から月4,928円です。
旧プランからの変更点は?
旧プランからの大きな変更点は3つです。
- 基本使用料は全体的に値下げへ
- 高速データ通信容量変更、増量はなし
- 国内通話無料はオプションに
基本料金が全体的に値下げ
旧プランに比べると、基本料金はいずれのプランも値下げされました。
後ほど説明する「10分以内の国内通話無料」をプランから外したことが要因でしょう。
auの低料金新ブランド「povo」が、5分以内の国内通話無料をオプション扱いにして基本料金を値下げしたのと同じような感じです。
高速データ通信容量の変更、増量なし
高速データ通信容量については、プランSは変更がなく、プランMは月10GB→15GB、プランLはプランR(旧)の月14GB→月25GBに大幅UPとなりました。
MとLは使えるデータ量が増え、基本料金が値下げとなったので、以前よりもお得に使えるようになったということですね。
ただ、シンプルSの基本料金、シンプルMとLの割引後(2回線目以降)の料金は、以前よりも高くなっていること、契約後1年間の1GB~3GB増量は無くなったことに注意が必要です。
10分以内の国内通話無料は有料オプション(月770円)に
先ほど挙げた通り、Y!mobileではこれまで基本サービスとして利用できた「10分以内の国内通話無料」を有料オプションにしました。(「だれとでも定額」月770円)
オプションとして選べるようになれば、「あまり電話を掛けないからその分だけ料金を値下げしてほしい」といった人にとっては、より安く使えるようになります。
なお、10分以上の電話も無料になるオプションとして「スーパーだれとでも定額(S)」(月1,870円)があるので、普段から電話を使うことが多いならこちらを利用するのがおすすめです。
Y!mobile(ワイモバイル)新プランのQ&A
Y!mobileの新プランに関するQ&Aについて確認していきます。
5Gは使えるの?
A. エリアは限られているが追加料金なしで利用可能
Y!mobileでは、全てのシンプルプランで4Gおよび5Gネットワークが使えます。
スマホベーシックプランも2021年2月18日以降、同様に追加料金なしで5Gが利用可能です。
ただ、5Gエリアは狭いこと、5G対応の端末が無いと5G通信ができないことに気を付けてください。
旧プランは使い続けられる?
A. 2021年2月17日に受付は終了するが、18日以降も使える
スマホベーシックプランは2021年2月17日をもって受付を終了しました。
もちろん、受付を終了するだけであって、2月18日以降もそのままプランを継続することは可能です。
ただし、スマホベーシックプランからシンプルプランに乗り換えたあと、スマホベーシックプランに戻ることはできません。
プラン変更すると、60歳以上の通話料無料はどうなる?
A. スマホベーシックプランからシンプルプランに乗り換えた場合、60歳以上は「スーパーだれとでも定額」オプションへに加入することで通話料が無料になる
シンプルプランで電話を掛けた場合、通常は30秒ごとに22円の通話料金が掛かります。
これまで「60歳以上 通話ずーっと割引キャンペーン」により、「スーパーだれとでも定額(S)」は月1,870円のところ1,100円で使えていました。
しかし、シンプルプランではこのキャンペーンが適用できません。
したがって、60歳以上の方がシンプルプランに乗り換えた場合、通話料を無料にするには「スーパーだれとでも定額」オプション(通常料金1,870円)に加入し、料金を追加で支払うことになります。
他社キャリアや格安SIMとの比較
スマホの料金が、キャリアやサブブランド、格安SIMで続々と値下げされています。
どこが安いのかY!mobileの新プランと他社の料金を比較してみましょう。
UQモバイルの「くりこしプラン」とどっちがおすすめ?
Y!mobileに先駆けて新プラン「くりこしプラン」をスタートしているUQモバイル。
サブブランド同士ということもあり、高速データ通信容量は全く同じ3GB/15GB/25GBです。
さっそくどちらがお得か比べてみましょう。
Y!mobile シンプルプラン |
UQモバイル くりこしプラン |
|
料金 | 3GB:2,178円 15GB:3,278円 25GB:4,158円 |
3GB:1,628円 15GB:2,728円 25GB:3,828円 |
割引 | 1,188円 おうち割光セット or 家族割引 |
学割あり |
通信量 | 3~25GB Sプランは300Kbps M/Lは1Mbpsに制限 |
3~25GB Sプランは300Kbps M/Lは1Mbpsに制限 |
通話 | +月770円で 10分かけ放題 +1,870円で 10分以上もかけ放題 |
+月550円で 最大60/月分まで無料 +月770円で 10分かけ放題 +1,870円で 10分以上もかけ放題 |
契約 期間 |
縛りなし | 縛りなし |
回線 | softbank回線 softbank5G回線 安定 |
au回線 au5G回線 安定 |
キャリア メール |
対応 | 対応 |
契約方法 | WEB 店舗 |
WEB 店舗 |
※税込表記
UQモバイルのほうがそれぞれ300~500円ほど安く使えることが分かります。
ただ、UQモバイルのくりこしプランは、「ギガMAX月割」(月550円)や家族割引など、旧プランで使えた割引サービスが適用できなくなりました。
つまり、基本料金は高いものの、ソフトバンク光やソフトバンクエアーを使っている人や、2回線目以降の契約で家族割引が使える場合は、1,188円安く使えるのでY!mobileを契約したほうがお得です。
また、UQモバイルに学割はあるものの、8~12ヵ月しか割引期間が無いため、長く使うならY!mobileのほうが安くなります。
Y!mobile シンプルプラン |
UQモバイル くりこしプラン |
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割引後 (税込) |
3GB:990円 15GB:2,090円 25GB:2,970円 |
3GB:990円(~8ヵ月) 1,628円(9ヵ月~) 15GB:1,628円(~12ヵ月) 2,728円(13ヵ月~) 25GB:2,728円(~12ヵ月) 3,828円(13ヵ月~) |
おうち割光セット(A)の対象となるサービスを使っていればY!mobileを、WiMAXや家族割などのサービスが必要なければUQモバイルを選ぶと良いでしょう。
シンプルプランの方がおすすめな人 |
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くりこしプランの方がおすすめな人 |
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UQモバイル新プラン「くりこしプラン」について詳しくはこちらから。
docomoの「ahamo(アハモ)」とどっちがおすすめ?
低料金プラン発表で世間を驚かせたahamo。料金は20GB2,970円で、通話の安定性や通話機能の充実さが魅力です。
さっそくどちらがお得か比べてみましょう。
Y!mobile シンプルプラン |
ドコモ ahamo |
|
料金 | 3GB:2,178円 15GB:3,278円 25GB:4,158円 |
2,970円 |
割引 | 1,188円 おうち割光セット or 家族割引 |
なし ※ |
通信量 | 3~25GB Sプランは300Kbps M/Lは1Mbpsに制限 |
20GB 超過後も1Mbpsの 速度で使用可能 |
通話 | +月770円で 10分かけ放題 +1,870円で 10分以上もかけ放題 |
1回5分の通話 かけ放題無料 |
契約 期間 |
縛りなし | 縛りなし |
回線 | softbank回線 softbank5G回線 安定 |
docomo回線 docomo5G回線 安定して速い(予定) |
キャリア メール |
対応 | 非対応 |
契約方法 | WEB 店舗 |
WEBメイン 2021年3月26日~ |
※税込表記
※ahamoから割引はないが、「みんなでドコモ割」の対象回線としてカウントはされる
Y!mobileに20GBプランが無いため少し比べにくいですが、Y!mobileは15GBで月3,278円なので、基本料金だけ見ると、20GBまでahamoのほうがお得に使えることが分かります。
ただ、3GBで十分という人や、25GBまで高速データ通信をしたいという人、おうち割光セットや家族割が適用できる人は、Y!mobileを使ったほうがお得です。
一方、Y!mobileの新プランではオプション扱いとなってしまった10分国内通話かけ放題は、ahamoなら5分国内通話かけ放題が料金込みとなっています。
Y!mobileは10分かけ放題が770円、10分以上かけ放題なら1,870円のオプション料金が掛かるので、普段から短めの電話を掛けることが多いなら、ahamoを選んだほうが良いでしょう。
ただしahamoのプランは2021年3月スタートのためそれまでは契約ができません。いますぐ契約をしたいという場合は、候補から外れてしまうので要注意。
また、ahamoだけでなくLINEMOやpovoにも言えることですが、現時点でキャリアメールの提供は予定されていません。
キャリアメールを引き続き使いたいなら、キャリアの低料金プランではなくY!mobileやUQモバイル、楽天モバイル(2021年夏以降)を選ぶことになります。
シンプルプランの方がおすすめな人 |
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ドコモahamoプランの方がおすすめな人 |
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ahamoについて詳しくはこちらから。
「LINEMO(ラインモ)」とどっちがおすすめ?
ドコモの次に低料金の新プランを発表したのがソフトバンクです。
LINEモバイルを完全子会社化したソフトバンクのシンプラン「LINEMO」(ラインモ)は、スマホユーザーの多くが利用するLINEを使ったサービスなどを組み込んでいます。
Y!mobileとプラン内容を比べてみましょう。
Y!mobile シンプルプラン |
ソフトバンク LINEMO |
|
料金 | 3GB:2,178円 15GB:3,278円 25GB:4,158円 |
2,728円 |
割引 | 1,188円 おうち割光セット or 家族割引 |
なし |
通信量 | 3~25GB Sプランは300Kbps M/Lは1Mbpsに制限 |
20GB 超過後も1Mbpsの 速度で使用可能 LINEギガフリー |
通話 | +月770円で 10分かけ放題 +1,870円で 10分以上もかけ放題 |
+月550円で 5分かけ放題 +1,650円で かけ放題 |
契約 期間 |
縛りなし | 縛りなし |
回線 | softbank回線 softbank5G回線 安定 |
softbank回線 softbank5G回線 安定して速い(予定) eSIMあり |
キャリア メール |
対応 | 非対応 |
契約方法 | WEB 店舗 |
WEB/LINE/eKYC 2021年3月17日~ |
※税込表記
「LINEMO」は月20GB2,728円なので、基本料金だけを見るとY!mobileよりも安いです。
「LINEMO」はおうち割光セットや家族割が使えないため、割引を活用するならY!mobileの15GBを選ぶのも一つの手です。
一方で、「LINEMO」はLINEがギガフリーで、LINEを使った通話などについては通信量が消費されません。
そのため、普段からLINEを使うことが多い人は「LINEMO」を選んだほうが便利でお得に使えるでしょう。
なお、「LINEMO」への申し込みはWEBだけでなくLINEからも可能です。契約事務手数料や解約金なども掛からないので、乗り換えも気軽にできますね。
シンプルプランの方がおすすめな人 |
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LINEMOの方がおすすめな人 |
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LINEMOについて詳しくはこちらから。
auの「povo(ポヴォ)」とどっちがおすすめ?
3キャリアでは最後の発表となったauのpovoは、5分以内かけ放題を月550円のオプションとして位置づけ、20GB2,728円と抑えた価格になっています。
さっそくY!mobile新プランと比べてみましょう。
Y!mobile シンプルプラン |
au povo |
|
料金 | 3GB:2,178円 15GB:3,278円 25GB:4,158円 |
2,728円 |
割引 | 1,188円 おうち割光セット or 家族割引 |
なし |
通信量 | 3~25GB Sプランは300Kbps M/Lは1Mbpsに制限 |
20GB 超過後も1Mbpsの 速度で使用可能 |
通話 | +月770円で 10分かけ放題 +1,870円で 10分以上もかけ放題 |
+月550円で 5分かけ放題 |
契約 期間 |
縛りなし | 未発表 |
回線 | ソフトバンク回線 ソフトバンク5G回線 安定 |
au回線 au5G回線 安定して速い(予定) eSIM対応予定 |
キャリア メール |
対応 | 非対応 |
契約方法 | WEB 店舗 |
WEBメイン 2021年3月~ |
※税込表記
基本料金だけを見るとpovoのほうが20GBまで使えて2,728円で安く使えますが、おうち割光セットや家族割引が適用できるならY!mobileのほうが安いです。
通話料金に関しては、両者とも国内通話無料は有料オプション扱いで、povoは5分かけ放題が月550円、Y!mobileは10分かけ放題が月770円となっています。
ちなみに、povoには24時間通信量が無制限になるトッピング(povoではオプションをトッピングと呼んでいます)を1回220円で使えるなど、使い勝手の良いオプションがいくつもあります。
ライフスタイルに合わせて通信量やトッピングを細かく変えたい人には、povoのほうが何かと便利かもしれません。
いずれにせよ、Y!mobileの割引が適用できればシンプルプラン、特になければpovoを選ぶのが妥当な選択でしょう。(povoもサービス開始は3月予定なので注意)
シンプルプランの方がおすすめな人 |
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povoの方がおすすめな人 |
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povoについて詳しくはこちらから。
楽天モバイルの「UN-LIMIT VI(アンリミット6)」とどっちがおすすめ?
1年間月額料金無料のプラン「UN-LIMIT」プランを発表してから約1年、楽天モバイルからは段階料金制の新プラン「UN-LIMIT Ⅵ(アンリミット6)が発表されました。
ポイント還元なども多い楽天モバイルとY!mobileを比べてみましょう。
Y!mobile シンプルプラン |
楽天モバイル UN-LIMIT Ⅵ |
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料金 | 3GB:2,178円 15GB:3,278円 25GB:4,158円 |
3か月間無料 ~1GB未満:無料 1~3GB未満:1,078円 3~20GB未満:2,178円 20GB以上:3,278円 |
割引 | 1,188円 おうち割光セット or 家族割引 |
ポイント還元 |
通信量 | 3~25GB Sプランは300Kbps M/Lは1Mbpsに制限 |
無制限 (au回線5GBまで) |
通話 | +月770円で 10分かけ放題 +1,870円で 10分以上もかけ放題 |
楽天Link利用で 無制限無料 |
契約 期間 |
縛りなし | 縛りなし |
回線 | ソフトバンク回線 ソフトバンク5G回線 安定 |
楽天回線 楽天5G回線 au回線 楽天回線はエリア拡大中 eSIMあり |
キャリア メール |
対応 | 2021年夏対応予定 |
契約方法 | WEB 店舗 |
WEB 店舗 eKYC 2021年4月~ |
※税込表記
楽天モバイル新プラン「UN-LIMIT Ⅵ」は、2021年4月1日から始まります。
1GB未満しか通信しないなど、ほとんど使わなければ基本料金が無料、3GBまでも月1,078円で使えて、楽天エリアなら20GB以上も月2,980円で使えるのが大きな特徴です。
Y!mobileでは1,870円の追加オプションが必要なかけ放題も、楽天Linkアプリを使って通話すれば無料になります。
20GB以上でも月3,278円ならY!mobileの月15GBよりもお得に使えそうですが、気を付けなければいけないのは、楽天モバイルの回線エリア。
自社回線の基地局は順次拡大中で、それ以外の楽天エリアではパートナー回線(au回線)を使うことになります。
ただ、au回線は月に5GBまでしか使えません。
つまり、楽天の自社回線外で使用する場合に高速データ通信ができるのは5GBまでとなります。
そもそも自宅や職場が楽天エリア外の人や、普段から月に5GB以上使う人ならY!mobileを選ぶのが良いでしょう。
ちなみに、楽天モバイルとしては2021年夏までには人口カバー率96%に拡大を予定しているので、今は5GBまでしか使えなくても、いずれ近いうちに20GB以上使うことができるようになるはずです。
もちろん1年間月額料金無料キャンペーン中に申し込めば料金を気にする必要もありません。
ポイント還元などのキャンペーンも実施されているので、少しでも使ってみたいと思うならeSIMや2台目の携帯用として楽天モバイルを使ってみるのも良さそうです。
シンプルプランの方がおすすめな人 |
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楽天「UN-LIMIT6」の方がおすすめな人 |
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楽天モバイルについて詳しくはこちらから。
【結論】おうち割光セット(A)や家族割が使えるならY!mobileもあり
基本料金を比べると、UQモバイルやキャリアの低料金プランを契約したほうがお得なものの、おうち割光セット(A)や家族割引が適用できるなら、Y!mobileを契約したほうが安いです。
ただ、Y!mobileの新プランLに関しては、割引を適用した状態でオプションをつけても月3,740円になってしまうため、データ容量を15GB以上使う場合は3キャリアや楽天モバイルのほうが安くなります。
速度や通信量、通話頻度を考えながら、自分にとって最適なプランを選ぶようにしましょう。